一日だけ咲いて落ちる花 

雨の季節に、白い花を1日だけ咲かせる沙羅双樹。平家物語の盛者必衰にも謡われ日本人の心に儚さを感じさせる。
京都にある沙羅双樹で有名な寺院を訪れました。
桜とはもちろん比べられない、紫陽花よりも地味な花が、一日だけの栄華で落ちていく様。
「今日を無駄にせず、一日を大切に生きよ」「二度と廻り来ない今日、生かされている意味を考える」
というのも、よくわかります。茶道でいう「一期一会」今日の出会いは一生に一度、私もこの言葉は好きです。
まあ、「世界にひとつだけの花」ではないですが、ひとそれぞれ沙羅双樹に思いを寄せる人もあれば、そんな考えにとらわれたくない人もいるでしょう。
禅の教えに「柳緑花紅(やなぎみどりはなくれない)」という言葉があり、この言葉も私は好きです。こちらは花は紅色になっていますが、柳は緑色で、花はその花の色でという、人それぞれ、ありのままでいいよという意味です。
柳が花を羨んでも、花が寿命の長い緑葉を妬んでも意味はないし、そんな感情などなく花も草木もただ自然体にいる。
両方の言葉に、共感も反論もあるでしょう。
家族を失って悲しい。精いっぱい頑張っても明日が不安だとか、他人がうらやましい、競争に負けるのが悔しい人。人生は本当にそれぞれです。
祝福もあれば弔いにも、宴にも花はそっと寄り添います。
どこかで心のよりどころを一輪の花に見いだせるのではないかと思います。


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