京アニ放火事件によせて【労働環境】

アニメーターの悲劇

2019年7月18日京都市伏見区京都アニメーションの制作現場のビルで、放火により34人が死亡(20日時点)30人以上が重軽傷の大惨事が起こった。
犯人は41歳で、精神を病んでいたが正確な動機や背景は、今日現在まで明らかではない。
世界に誇る至宝のようなアニメのクリエーターの人材が亡くなり、傷を負われたことには哀悼、遺憾の気持ちと憤りを禁じ得ない。
34人も殺した犯人に同情の余地も弁解もないようには思うが、同時に防ぐ余地は無かったのかとも考える。
経営者が何度か脅迫めいたメールをもらっていたという細かい事情は別にして、ガソリンを40リットルも抱えた部外者が易易と侵入できる職場というのもどうかと思う。
京都アニメだけの建物のようなので、逆恨みかどうか動機うんぬんは別にして、抑止や警備が薄く狙いやすく、被害は甚大になることを防げませんでした。
防ぎきれないから犯人が悪いといくら言っても、障害があって罪に問えない可能性も高い上、いずれにせよ亡くなった命は戻りません。

セキュリティも労働環境

テレビ局や映画会社、一般の企業のオフィスでも警備員が構えていて、IDカードをスキャンしないと入れないのが今や主流です。
IDカード等がない時代でも、大事な技術や製品、材料が盗まれる、持ち出される、損傷される、人材が殺傷される等は、昔から警戒されていて、工場などには部外者は絶対に入れませんでした。
職場の労働環境は劣悪で、むしろ逃げることを警戒されてもいましたが、外部からの襲撃に関しては明治や戦前でも安全だったのです。
そういう面ではクリエーター、アニメーターの人たちはセキュリティに無頓着で要求もしなかったのか。経営者が怠慢だったのか。残念な面です。
セキュリティは、労働者側に、めんどくさがる人もいますが大きな労働環境問題です。NGT48山口真帆の事件でもカタチは違いますが、本質的には安心して働ける環境という問題です。
主に、時間や賃金の問題で高度プロッフェショナルとかホワイトワーカーエグゼンス等の言葉だけ働き方で注目されました。確かに真夜中に差し掛からないと、技術者や研究者、クリエーター等の中にもノッて来ないという人種はいます。
ネット上のセキュリティだけが警戒、監査されますが、今回のようなオフィス、作業場の安全が重要なのは当然です。
雑居ビルや個人宅はどうなるといいますが、それはある意味別の抑止があったり、今回ほど被害が不特定に広がらない可能性の方が高いでしょう。

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