子供がいるのに20年後が想像できなくてどうする

先日、腹立たしい親子の相談を受けました。何とか目の前支払、息子の国民年金保険料を回避したい。あと数か月(60歳到達)の自分の保険料で精いっぱい。
理解不足なのとワガママなので辟易しました。
平均的なサラリーマンで、やっと定年を迎え継続雇用。失業ではないので所得ゼロとはみなせない。企業年金の支給が少しあるそうです。
年金は自分にも老後返ってきているわけですから、自分の子供にも将来のためできる限り多く支給されるよう保険料を払わせ、時に援助するのが親の務めではないかと思います。
本人は前年度そこそこのアルバイト収入があり、現在は体調を崩し収入が少ない。
親の収入と合わせると、年金保険料の免除は全額はおろか部分免除も一切該当しません。借金があったとか、健康保険や税金を払うと退職金を取り崩さないと手取りがないというグチを聞かされました。たしかに息子さんを定年後まで養わないといけないのはファイナンシャル的にはアクシデントです。ただそれを考えてもなにやら親子ともども甘い考えで、目の前のことしかありません。
あげくに『年金保険料払ってもこの子の時代に保険料なんて貰えないんでしょう』と開き直る。いろいろ無智でも、聞きかじった知識で『世帯分離したら休むなる?』『何かデメリットは?』と目先のことばかり知りたがられます。
公的年金の満額支給を自ら遠ざけて、子供さんの老後はどうなるのですか!
今の財政をもっと見つめ直し節約するとこはご自身で考えないと、もはや優雅な老後ではないのです。親子で真剣に未来を考えるべきです。
世帯分離は介護保険料等安くはなりますし、FPで奨める方もいます。しかし役所の窓口に来てどうしましょうではないのです。同居していて世帯分離等よほどの事情がないと恥ずべきムダなことです。目の前が同世代の仲間らに比べて苦しくとも、自分の家族の未来20年、30年を想像する力が、親の愛情です。
年金は破綻しませんし、日本の年金が破たんするなら国家は混乱しもっと力がありお金がないと生き残ることはできません。『年金は破綻するから』は安易な想像力の欠如です。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください