ウルトラマンに教えられた大事なこと(1)

【初代ウルトラマン】『悪魔はふたたび』

ウルトラマンシリーズ(昭和)から、人生の教訓や生きるヒントを見出したエピソートを語ります。
荒削りだったが、時代を先取りした特撮、ユニークなストーリー、愛されるキャラクターたち。異色作、問題作も沢山ありました。
第19話『悪魔はふたたび』青色発泡怪獣アボラス、赤色火炎怪獣バニラ。
国立競技場(旧)のミニチュアも良くできており、3億年前の人類が巨大な2つのカプセルに封印したはずの悪魔が、落雷などのアクシデントで現代によみがえります。
二大怪獣登場編なのですが、初代ウルトラマンは基本的に複数の敵と同時に戦うことはありませんでした。二大怪獣が先に激突し、科学特捜隊に眼をやられたバニラがアボラスの泡で倒され、ウルトラマンとの決戦になります。
アボラスも結構強く、スペシウム光線3連発でやっと倒れます。
しかし、まあ古代人が悪魔と呼んだほど決定的な攻撃力のある怪獣とまでは呼べないような微妙なランクの怪獣2頭です。
個人的には、少し単色カラーのこの2頭には決定的に『強い』感がなくやや不満でした。
バニラの火は大きな街を焼きつくし、アボラスの泡はすべての文明を溶かすほどの迫力と終末観が欲しかったです。
悪魔の封印は、私にはフィンランドの核最終廃棄施設『オンカロ』を連想させます。
あれこそ何百年何千年と封印しきれるのか。開けてしまえば文明がすべておじゃんではないのだろうか。
アボラス、バニラ程度ではすまない終末を人類はすでに作っています。
ウルトラマンにはいくつか大規模な破壊や侵略で終末を予見させ、それを阻止しようとにうストーリーがありますが、『悪魔はふたたびは』その中でも愁眉のものでした。
先人類の知恵という面ではアントラーの話『バラージの青い石』もどこかファンタジー色もあり、怪獣も強い初期の秀作です。
40年以上前に想像した終末、現代人にはどう響くのでしょうか。

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