愛別離苦:四苦八苦

四苦八苦の八苦の一つに「愛別離苦」があります。
愛する者、大好きな人といつか離れ、別れる苦しみのことです。
育ててくれた両親もやがて老いたり病気で死にます。家族や友人、自分より若くとも病気や不慮の事故で亡くなる場合があります。
また死別とは別に、卒業や就職、離婚、引っ越し、転勤、転職、転校などさまざまな原因で、大事な人と別れてもう会えなくなることがあります。
慣れ親しんだ土地を離れる。行きつけのお店が無くなる等で結果として大好きな人と会えなくなる。
せつないです。今回のコロナでも会えなくなる日尾が出たり、東日本の大震災では本当に沢山の犠牲者も出ています。
そんな大きな悲劇でなくとも日常的なことができなくなったりするととても寂しくなります。
これと対をなすのが「怨憎会苦」怨み憎んでいる人と会う苦しみです。
では人生とはイヤな人とばかり会うことなのか、好きな人とは別れてしまうものなのか。そうではありませんし、これは表裏一体。気持ちの持ち方です。会社では憎まれる上司が家庭や地域、学校の仲間では好かれる存在かもしれないし逆の場合もあります。また同じ会社でも、出世する前と後でも違うとか、時間や場所で人は天使にも悪魔にも見えるものです。
人間の見え方などそんなに気にするほどの「苦」ではないのかもしれません。
泣くほど辛かった別れも時がたてば癒され、もっといい出会いもあるかもしれません。冷静にその人のいいところ悪いところを見ると、この「苦」から少し解放されます。

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