日本最大の企業の栄光と崩壊【カネボウ11】

カネボウ化粧品と歩んだ人生11 死者

実際に関わりのあった方で不幸にも亡くなられた方が何人もいます。
大きな企業ですから訃報だけでも毎日のようにあるわけですが、現役社員の病死や自殺等はやはり衝撃を受けました。
入社のときから関わった大学の先輩で結婚式にも出てくれたFという部長は、多額の私的流用と取引先の女性との問題で解雇されました。その後金融会社に再就職されて一度カネボウの行く末を案じたような話もしていたと聞きますが、やはりお金の問題で自殺されたとのことでした。正確にはカネボウ在職中ではないのですが、幹部研修も経て出世街道の上位にはいた時期もあった人だけに残念でした。
ある県の販社で美容教育の責任者だったMさんが、パワハラと不倫の果てに首を吊ったという話もショックでした。
バツイチではありましたが、仕事も熱心で大変美しい方で、支配人(販社トップ)にかなり追いつめられたのが原因と聞きます。不倫関係にあったBという男性社員もやり手でしたが、やはり会社は去らざるを得なくなりました。当時不倫自体は相手が問題にしなければ今ほど大きな不名誉ではなかったのですが、相手が死んでしまったのと、結局パワハラの方の支配人は権力で逃げて処分は無かったのです。
Sという同期は、懐に深い気さくないいヤツでよく研修で雑談はしていましたが、とにかく大酒呑みで、身体を壊しました。誰からも慕われてましたが、ある朝冷たくなっていたそうです。
白斑の事件の後、再び本社に呼び戻された同期Mは、出世頭でした。温厚でいい話をして部下の人望も厚かったのですが、本社の直属の上司からのプレッシャーとパワハラに心を病み、実家の山口で不審死でした。
私は、結構思い悩むこともあるのですが、周りからは「あんたは能天気で自殺しない。死なない」と笑われてましたが、その立場になっていたらわかりません。
もっと早く辞めていたかもしれません。池井戸さんの半沢直樹みたいな勧善懲悪みたいなことはなくドロドロしたものはあって、スカッとしたものはないのです。
白斑問題を語るまえにパワハラ上司列伝ができそうです。

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