市民サービスを維持しつつ、京都再建して欲しい  京都財政再建1 #京都市財政破綻問題

京都市の財政が破綻寸前だという問題が騒がれ始めました。コロナでのインバウンド需要がなくなり、補助金等の支援で財政再建団体一歩手前ということです。
コロナ前から市長選でも一部候補から指摘はありましたが、現役市長はすんなり当選しております。その後基幹システムの統合投資の失敗が明るみに出て市政の無駄が徐々に明らかになっています。そして一気にコロナの問題で、夕張市に次ぐ企業でいうところの倒産に近い状況にあることがわかりました。
関西のテレビ等でもザックリ解説されていますが、元々大学や社寺が多く固定資産税の収入が少ない上、地下鉄の赤字、福祉サービスが原因のように総括されています。本質的にはそれだけではありません。
公共事業の一部停止や先送り、高齢者の市バス地下鉄のパスを値上げするとか廃止するとか、保育や介護のサービスを低減するなどが囁かれています。しかし抜本的な財政再建ができるかは疑問です。
少子高齢化の社会で毎年社会保険、医療等に係る予算は右肩上がりです。前年踏襲予算で組むと年度末が近づくと毎年予算が枯渇するそうです。
この構図は多かれ少なかれどの自治体も持っています。京都が破綻までいくのは、その見通しが甘いのと、人件費等の固定費、決まって使う予算が税収を当たり前に上回り過ぎるからです。
実際に京都の地下鉄は他都市や他のJR私鉄に比べて高く、この上値上げ、パスの廃止、運転の削減をしたらどんどん乗客は減ります。駅や電車の維持、人件費は要る訳ですからどうすれば黒字になる構造、儲かるようになるかを考えることが必要です。これは市全体の財政にもいえることです。
公共事業は親方日の丸とも言われ、認可され、入札に勝ち着工すれば、予算がオーバーしても何とかしてしまうところがあります。箱もの、地下鉄の建設費等はその典型です。
地下鉄東西線はシールド工法の初期で費用がかかり、埋蔵文化財も多く時間がかかったと言われます。しかし考古学的なものが発掘されるのはオープンカット工法で以前に開通した烏丸線でも十分わかっていたことです。歴史歴史といいますが、現在の生活、福祉サービスを犠牲にしてまで考古学的遺物を大切にしたいという市民が一体どのくらいいるのでしょうか、そもそもその遺物は、地下鉄工事が無ければ永遠に埋もれていたものです。地下鉄二条城駅前に、その工事で発掘されたものが展示されていますが、いったい市民の何人が知りその恩恵を受けたでしょうか。
町並みとか寺社仏閣、歴史的建造物の評価、保存は目に見えていますが地下のものは見えてはいません。私はその目に見えたものでさえ、税金をかけてまで守るべきかどうかはしっかり市民の理解を得るべきだと思います。
京都の財政破綻、改革を妨げる病巣はもっと根深く、薄汚い、あるいは巧妙で質の悪い構造になっています。
やはり大阪のように強権をもってかなり勇気ある指導者が改革しないと、なかなか進まないものがあります。
それは依存権力との癒着、しがらみでつながるものではできないことです。
市民も大変厳しい選択を強いられます。しかし公務員の給与体系は根本からは変えられずとも、無駄な経費手当含め相当抑え込むことは可能です。企業が倒産すればリストラ、賞与停止、希望退職は当たり前です。倒産している状態だと京都市の職員は自覚しないといけませんし、市民も分からないと進みません。何とかなる状況ではないのです。
京都市と市民の覚悟がかなり試されるときです。
政治的なことはまた機会を設けて書くことにします。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください