イギリスの感染者がデルタ株の影響でまた増えているようです。けれどすでに国民の大部分がワクチン接種を終えているため症状の出る人も少なく医療も逼迫していないため。もうあまり危機感はないようです。
日本も元々重症になる患者の割合は少ないのですが、コロナを受け容れる感染病棟が少ないためにすぐに医療機関が危機に陥るという感じでした。日本でも高齢者を中心に少しワクチンが進んだため、少ない感染病棟で今回感染者が増えても、病床の不足いわゆる「医療崩壊」(実は違う)にはまだ遠いようです。
イギリスは国策的に一気にワクチン接種を進めました。変異種に多少効果が下がるにせよ、記憶免疫はあるようでマスク無しでも死者や重症に繋がる感染は増えていません。
イギリスや豪州の友人や知人も英アストラゼネカ社ワクチンを早々に2度打てたようです。
幸い副反応もなかったようですが、日本ではファイザーやモデルナの供給が不足して予約が停止の中、認可されたはずの英アストラゼネカ社のワクチンは接種には使われないままです。
自国が予約できない中、台湾やベトナム等他国に譲っているとか消費期限が過ぎていくという話です。
mDNAワクチンのファイザーやモデルナと違い、ウイルスベクターワクチンと言われる種類です。
日本がゼネカ社のワクチンをためらうのは、やはり効果とデメリット(副反応)の差に万一の危惧が残っているからでしょう。血栓症の発症頻度が高いという指摘を考慮しているのでしょうか。
認可が下りた以上、基本的に効果が副反応を上回るのは確かなのでしょう。しかし副反応で血栓症を起こしてしまった人やその家族にとっては、確率が低かったからという問題にはなりません。
日本ではコロナでの生命の危機が英国ほどではないため、副反応の多く起こりそうなワクチンは様子見をしているとも考えられます。
ファイザーとモデルナにも微妙な副反応の統計的差異が出てきています。
一般の方には複雑で、知れば知る程、何だか不安になる要素が多いのもワクチン接種の課題です。
供給を潤沢にし、多くの人に安心感を与えて国民の5割は2回接種しないと、集団免疫的な対策にはならないので、今後の進め方は難しいところです。
インフルエンザで有料とはいえ2019年で国民の38%の人がワクチン接種しています。しかしこれは2歳以上から受けられ学校の集団接種があります。コロナは12歳以上からで、4割近くに接種されるには、まだ相当の道のりがあるようです。
恐怖を煽るだけでなく、分かりやすく正確に是非、メリットデメリットの情報は必要でしょう。