99.9を覆すフィクションには喝采を叫びながら、全体主義の雰囲気に嵌りやすい人々

ドラマや映画では、スカッとするほど圧倒的に人気があるのが、刑事ドラマや法廷ドラマ、そして医療ドラマです。
難攻不落の謎の完全犯罪や、99.9%有罪と思われる裁判の展開を、天才的なひらめきか執念の努力を積み重ねて、最後に大逆転する姿をみんなが応援し感動しています。
また医療ドラマにも、絶対に失敗をしない、目の前のどんな手術も成功させ、これも無理と思われた生命を決しの努力と熱い気持ちで救う展開に拍手喝采される方が多いようです。

99.9%、日本の検察は優秀で逮捕されると有罪がほとんどで、逮捕イコール犯罪者と思われ勝ちです。一見犯人に仕立てられたような人が実はウラもありいい人で冤罪だった、そういうことは現実にもあるのです。しかしどうも世の中の人は、結局「犯人捜し」と「集団リンチ」が好きで、しかも99.9%ではなく7割くらい怪しかったらもうあとは何を言っても嫌悪し、信じることはありません。残念ながら本来正義感が強く教育を受けたかたも含め、どうも先入観に惑わされ扇動されます。罵り、糾弾、誹謗中傷してしまうのが一般大衆です。
一度名声を得た有名人、政治家、官僚、皇族等は、不満のはけ口になりやすいですし、事実関係は別でも尾びれがついて、関係のない容姿や家族にも攻撃は及びます。
実際には犯罪でもなく、不注意程度の問題が、家族や一族郎党まで貶める極悪人のようになってしまいます。マスコミはウケると思うとワイドショーはじめテレビ、雑誌あらゆるメディアで四六時中ものすごい報道量でバッシングしますから、見ている人はバイアスがかかり、悪人が前提になります。
少し前ですと、STAP細胞の小保方さんがいい例です。確かに彼女は研究の過程でいろいろ失敗したまま報告しています。今も彼女が犯罪者のように思っている人は多く、この研究が全てデタラメと思っている人は多いでしょう。しかしある段階までは画期的であり、継続して研究されていればもっと評価され、社会に貢献できた可能性は彼女の人格とともに完全に破壊されました。
ワイドショーの中心ネタはちょっと疑ってかからないといけないのですが、なかなかこのバイアスに気付くのは難しいです。。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください