戦争とスポーツ #朝ドラ#戦争#沢村栄治

 コロナで世界との行き来が難しいとはいえ、今の日本では世界中の文化、スポーツ、音楽などを自由に楽しめる時代です。
 NHKの朝の連続テレビ小説。通称「朝ドラ」女性のヒロインの努力と根性一代記、途中で戦争と悲恋があるワンパターンと揶揄する人もいますが、まあ、それが制作側の企図と、テレビを見る世代へのウケ、視聴率対策でもあるのでしょう。最近は現代ものも交えてきましたが、前々回の「エール」や、今放送中の「カムカムエブリバデイ」どまんなかの戦争の悲劇が描かれています。
 敵性言語や音楽の禁止、学徒動員、空襲と次々と描かれる不自由と理不尽な悲劇は、恵まれた現代の人間からは受け入れがたいものもあります。
 今は国際語として日本人の誰もが勉強し、日本語の中に組み入れられている英語も、音楽を聴くことも、野球用語などで使うことすら禁止になっていました。
 アメリカで活躍している大リーグの二刀流、大谷翔平選手が、今年はべーブルースの記録を超えた並んだと騒がれました。ベーブルースは戦前の人で、メジャーの伝説的名選手です。昭和9年日米大野球大会で来日し雄姿を日本に見せていました。この時沢村栄治という当時旧制中学を中退した日本の若者が速球でルースやルーゲーリックら大リーグ選抜をねじ伏せたのです。
 職業野球ができ巨人のエースになったのはその後です。沢村は三度の応招を受け肩を痛め、昭和19年12月2日にフィリピンに向かうため乗船していた輸送船が、屋久島沖でアメリカ潜水艦に撃沈され、27歳で戦死しています。
 昨日、オリックスの山本由伸投手が受賞した活躍した最優秀投手に与えられる沢村賞は沢村栄治の功績と栄誉を称えて設立したものものです。
 大谷翔平選手がちょうど27歳です。
 時代が変わったといっていしまえばそれまでですが、大谷が比べられるべーブルースと対戦した日本の若者は、戦火に散ったのです。
 コロナ禍で今までできたことが少し不自由になったとはいえ、毎日のようにメジャーで活躍する大谷選手の映像を見て、海外に住んでいる人とも直接チャットなどで連絡を取り合える時代です。それはそれで、はき違えやすい自由かもしれませんが、先人の偉業を想いつつ、しっかりと今の不自由など乗り越えていきたいと思います。
 

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