目の前を見る「虫の眼」全体と未来を見る「鳥の眼」#鳥の目#虫の目

 私は自分の性格を適性分析すると、思考が「過去」「現在」ではなく「未来」に偏る傾向があるようです。今、身に迫っている現実的な局面や、過去の経験や原則よりも未来を考えることに重きを置く傾向になりがちなのだそうです。
 私と同類という感じの人は学生時代の仲間にたまにいましたが、一般的には会社等では「現実的ではないとか、絵空事、理想を追いすぎ、斜に構えている」と言われる場合もありました。
 営業優先の時代には、少々無理をしても決算後の売上を前倒し、損失を後回しにしても今の決算を乗り切りたいのがノルマ志向のホンネです。
 でも昔から、今の10万円も明日の10万円も同じで、「しんどくなるのは一緒やし、あくせく手間かける分が損」で自然体に任した方が効率が良いという冷めた考えでした。
 だから今期の経費が10万円残ってるなら、私が使おうが、A君が使おうがBさんに回そうが営業部としては大差がないと思いました。今期に執着もしないし、10万ぐらいの波動は数年単位ではミクロですし半期で見ても大した差には見えません。その10万が今期発生しているかどうかが簿記上の問題で、自分の仕事の中でその期間内の売上だったり経費だったりとして適正かどうかが優先されると考えたのです。
 ノルマ志向の方はそんな難しい理屈は考えず、数字が足りなければ営業をかけるだけです。これも当たり前の本能ですし、ひた向きに努力され工夫される方に頭が下がります。過去も現在もそういう方がおられ、私のように一見明後日の方を見てる人間とバランスを取りながら組織が成り立っていてのだと思います。

 これは気質の違い、性格の違いですし、組織を守るために集団型の生物が当然、現在に集中する人の多数と、未来を見る人の少数で成り立つ役割で分布されているのだそうです。
 これも完璧に分類される訳でもなく、当然交代するときもあるでしょうし、未来を見ている人が現在を、現在ばかり追いかける人が時に先のことを立ち止まって考えることもあります。その時に俯瞰して見える「鳥の眼」、今を正確に捉えベストを尽くす「虫の眼」とも言われます。バランスよく両方持てればよいですし、流れを読む「魚の眼」も持てとも最近は言われます。何だか腫れもののようですが、なかなかそううまく合わせ持てないのが人間で、それぞれの気質の人を理解して助け合うことが肝要なのでしょう。

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