年金、社会保険問題の対策の難しさ

 少子高齢から年金や社会保険の財源問題は確かに抜本的対策が難しいものと考えられなかなか手をつけられません。
 最近では記憶に新しい自民党総裁選でこの問題が議論されましたが、結局その後は具体策、議論さえあまり聞かれません。
 年金生活者に参議院選挙前に5000円給付する案も消えました。これは方向としては是でしょう。配るなら世代は一律で良いはずです。
 日本の人口構成は2040年を過ぎるとさらに厳しい高齢者の割合が高い国となります。
 現役なみ所得の後期高齢者の医療保険の負担割合が3割に上がるのも、対象者からは反発はあったものの当然の流れです。
 政府も行政も嫌われますし、時に政府が悪い役人が悪いとなりますが、やり場のない憤りもあるのでしょうがしょうがない問題です。
 残念なのは、かといって若い人の負担が目立って減るほどのインパクトではないため誰からもそれほど喜ばれもしていない施策です。


 働き手の少ないムラあるいは家庭をイメージしてもらえばもう少し共感できるのではと思います。働けないお年寄りを沢山働き手が支え、子供も産んで育てないとならない家、今までおじいちゃんが稼いだ家で悠々としたい気持ちはあってもここはみんなで我慢してもらわないとしょうがないところです。財産があるならそれを早いうちに少し分けるイメージでいいのではないでしょうか。
 以前の時代のお年寄りは良かったので、厳しい制度を国や役人が押し付けると、もっと他に無駄はないかとつっこみたくなり、自分の権利は守りたくなり怒りたくなります。しかし、それを俯瞰したり、ムラ単位の集団で考えると、もうこの世代に優雅な制度は維持できないと少しは理解してもらえないものでしょうか。
 戦争ではないですが、ほぼ確実にやってくる国家的危機が高齢化です。
 あらゆる財政の効率化と、成長戦略も必要で収支を上げていく難題ですが、小手先ではなく知恵を絞り啓蒙をして乗り切らないと未来は来ません。
 

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