昭和の日

 昭和の時代は1926年から1989年まで63年あまり続きました。今の日本の人口構成でこの間に生まれた人はまだ7割以上を占めています。戦前となると77歳以上の後期高齢者となり、戦後すぐの第一次ベビーブームの人でさえもう高齢者となっています。一番若い昭和生まれが33歳なのですから、時の移ろいとともに日本の人口を占める高齢の割合に改めて愕然とします。
 第一次ベビーブームから最大の第二次ブーム、団塊の世代を経て、出生はその後激減します。昭和の終わりの手前までは正三角形に近かった人口ピラミッドは、縦長で上の方に太いいびつなバランスの悪い形になります。

 日本では戦争は遠いもの、語り継がれる昔になってしまいました。戦後生まれの私でさえ、直接の体験はなく60歳を過ぎているのですから、その下さらにその下の世代にとっては伝言の伝言です。もはや正確というよりは画一的なもの、恣意的だったり情緒的なものに左右されやすい話になっています。

 間違いなく戦中、戦後すぐの日本は最も不衛生で貧しく食べ物にも困っていた時代でした。そのなかで何とか高度経済成長を成し遂げて平成、令和へ今の飽食とまで言われる豊かな時代がきました。
 戦争の時代に生まれ兵隊として戦地で帰らぬ人となった人や空襲で亡くなった人たちがたくさんいて、身体にも心にも傷を負いながら残された人たちはその分を生き抜きました。
昭和のくすんだ服の子供たちがやがて日本を伸ばし、支え、今の日本の課題も生んだ。昭和とはそんな時代です。今日はそんな日本の今に至る大事な歴史のページを想起する一日です。

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