報道によりますと、
新型コロナの感染者の全数把握について厚生労働省は、医療機関などの負担を軽減するため、見直しの検討を始めることになり、今後、医療現場や自治体などの意見も聞きながら、国に報告を求める患者の対象の扱いなどの調整を進める方針です
新型コロナの感染者の全数把握をめぐって、全国知事会は16日、感染の第7波で深刻な医療ひっ迫が続く中、現場の負担が大きすぎるとして直ちに見直すよう求め、加藤厚生労働大臣は見直しの検討を始める考えを伝えました。
専門家などの間では、具体的な見直しの方法として▽国に報告を求める患者を重症化リスクなどによって限定したり、▽季節性インフルエンザと同様に定点となる医療機関を指定して定期的に報告を求めたりする方法などが挙がっています。
一方で、見直しを行った場合に適切な感染防止対策を取るために、都道府県別の感染傾向などを十分に把握できる仕組みがつくれるかどうかが課題となっています。
また、見直しに伴って、すべての患者に求めている外出自粛の要請のほか、検査や治療の費用を全額公費で負担していることについても、検討が必要だといった指摘も出ています。デメリットもあり、今感染が拡大しているかどうか、といった状況を把握する精度は下がってしまうことにもなります
等と取り上げられていました。
そもそも全数把握できていないのに、今さらという感じです。毎日毎日感染者数を積み上げて累計1620万人っていうのも意味がない数字です。
今どのくらいの人が重症で、軽症や無症状だけど陽性で自宅にいる人だけ数えても意味がないことです。スクリーニングとか自主的に検査受けて陽性になった無症状な人をカウントするなら、そのレベルの人は日本中にいっぱいいます。症状は出ているし、出たけどもめんどくさいとかで、実際発熱外来に行けない人も無数にいるのです。
この煩雑な状況なので、仕組みに入った人は把握しているが、そもそもそれは全数把握ではないのです。保健所の事務作業は、その厖大な時間を、感染者への細かな対応等他に回せばと考えると医療資源の無駄遣いです。
医師会や専門家、内閣府、厚労省などの役人になっている人は、優秀な頭脳に違いないのですが、やはり立場に従順で、「木を見て森を見ず」に陥りがちなのでしょう。「虫の目」とも言われ、目の前のことは顕微鏡のように正確に見て分析検討しても、それが全体に流れの中で意味があるのかということがわからなくなるのです。上の命令がそうなら、自治体の役所、保健所はもっとそうです。「こんなこと意味ないんじゃないか」と逆らうのはどうも公的な組織では難しいのです。なぜなら、たいていの仕事がそうですから(笑)ただコロナ禍緊急事態であることは、政治のトップダウンで改善しないといけないですし、それぞれの問題点は吸い上げられないといけないと思います。