秋の読書 書評:#終末少女 #特殊設定ミステリ  #本格パズラー #クローズドサークル  #スプラッシュホラーも

 古野まほろ「終末少女 AXIA gils」作者は東大法学部卒の警察出身とされていて警察が舞台の本格を書いていた方。デビュー作「天帝のはしたなき果実」以来ミステリランキングでは上位を多く占めていました。

 ただ履歴を確認しようとウイキペディア覗くと、削除されています。「禁じられたジュリエット」という作品をめぐって大学のミス研とツイッターの炎上事件があってメンタルを壊されたようで、この作品に続く「侵略少女、、」「征服少女、、」の3部作を上梓して先月絶筆されています。惜しいことです。

 作品は特殊設定ミステリで、終末の地球、しかも登場するのは孤島にたどり着いた美少女JK7人と、それに犯されるとそれになってしまうというマタンゴよりおぞましいい化け物のみ。人狼ゲームよのようなスプラッシュホラーでありながら、とことん文章の記述に伏線を織り込んだ上、読者への挑戦も入れた本格パズラーの骨太さです。

 このブログ副題も天使が舞い降りるですが、この物語も悪魔と天使の戦いであり、ロジッククイズの必ずウソをつく人間とつかない人間の「うそつき人間の国」のようなところもあり、楽しめます。エログロとえぐい場面もあるのと叙述の性質上、映像化は難しいところです。

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