政治家 増税の前に約束したことが忘れられている

 報道は政治や国際情勢、コロナよりもサッカーのワールドカップ一色でしたが、いろいろ需要なことが国会でも進んでいました。そんな中、岸田総理へは厳しい反応が多いようです。

 組織の上、トップに立つ人間を下の人間や脇にいる人間が評価するのは難しいものです。大きな会社のトップや部門長などでも、評価する側から見えている以外にいろんな方面での仕事をしてるからです。

 下々の一般社員には朝礼や会議などの訓示、説話などしか実際に目に触れる時が無いです。自ずと外見やそこでの話の分かりやすさや活舌などが大きなポイントになったりします。政治家で言うと「アジ演説が上手い、有権者のハートをつかみやすい話法」などが重要で、ヒットラーなどがその例にもなります。アメリカの大統領にでもなろうかという政治家には、演説のライターも専門が沢山います。

 もちろん自分の本当の政策に中身が無ければ、どんなに話がうまく、外見が良くてもボロが出ます。小泉総理は「自民党をぶっ壊す」「郵政民営化」とワンイッシュで人気を得て乗り切りましたが、息子の進次郎はイケメンながらボロが出て総理候補からは大きく後退しました。

 総理大臣の評価で言うと、最近の安倍さんや菅さんも一概には難しいです。間違いなく日本のため任期期間は大変な仕事をされたのは分かります。日本の総理大臣がやるべき課題は物凄く多いですし、文句ばかり言う野党や評論家の凡人ではとてもできない偉業ともいえるほどの多くの仕事をこなされたはずです。

 それでも、今の経済状況をみると、安倍政治以降、どうも効果的な国内政治への対策が打たれていないのです。

 残念ながら、トップは問題が起こるとか、不祥事があるといい仕事を苦労して積み上げても、一気に評価は下がります。その時のトップの対応も、細かく見られます。せっかく積み上げ、工夫したイメージも一気に、悪いイメージに塗り替えられます。優秀な人、権力を持ち、報酬も多い方なのですから、失敗が許されないのは当然のことかもしれません。

 コロナへの対応。北朝鮮への対峙、ウクライナ問題への国際協調、防衛費はじめ財政の問題、少子高齢化、円安や物価高、そして統一教会問題。岸田さんの対応への評価はなかなか上がって来ません。

 これだけ賃金の上がらない中、物価が上がり出すと庶民の不満も爆発します。普段なら看過されるスキャンダルも大きく騒がれ致命傷になるほどになります。

 これを機会にもっと、国会は改革すれば良いのでしょうが、今総理大臣一人にそんな権限はなく憎まれてそんなことをやる気力がないのでしょうか。あれだけ長く続けた安倍政権でさえ、評価の分かれるアベノミクスと外交はそこそこしても、一番やりたかった憲法改正や、総理前は手掛けていた北朝鮮拉致問題の解決すら程遠いまま、最後の方はスキャンダルも増えたまま総理を辞められ、故人となられました。バランス感覚のいる調整の大変なのが総理大臣の一面です。

 自民党や与党、改憲勢力は多数を占めながら、大きな改革はできないままです。国会議員の定数を減らそう、歳費を下げようと、民主党政権時代も2割削減とマニュフェストで約束していました。結局、見世物のような行政改革だけでした。野田政権から安倍自民党の解散への約束事でもありましたが、国会議員削減、税と社会保障の一体改革も全然進みません。10増10減でさえ選挙区調整で大モメの与党で、議員そのもの大幅削減など期待は持てないのです。民間の工場や会社は場合によっては大幅な削減を食いますが、議員や公務員は減らない上、余禄が多そうで、辞めてからも天下りもあります。

 こんな政治家や官僚を見ていて、増税する、防衛費のため、コロナのためと言ってもさすがに、自分たちに身を切る覚悟がかけらもないのではさすがに冷めます。森保ジャパンに「勇気をもらった政治のトップの起死回生に期待します。

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