「戦」「税」

 昨年までの「コロナ怖い!コワイ!」報道から、今年は2月のロシアのウクライナ侵攻や、北朝鮮のミサイル連発で「戦争あるぞ、怖い!コワイ!」の報道があふれ出し、トドメに戦費調達の増税案が政府から浮上しました。

 ウクライナの戦争が、外国の戦争としてはかつてないほど報道され、連日解説されたのには、軍産国家の陰謀論もありますが、プーチンのロシア悪と、ウクライナの悲劇がカワイソウという分かりやすく情緒に訴える構図が受けたのも大きいのではと思います。

 戦争から77年も経た今年、もはや第二次世界大戦で兵士として戦った人や、戦中、敗戦の苦しみを実際に経験し語れる人も少なくなりました。まして、中国やアメリカとどのように戦争に至り、政府の発表や報道、世論が実際にどのようだったかは、リアタイの人もいなければ現代と比べるすべもありません。

 そんな中で今年の世相を表す漢字が『戦』です。少し前にあった『震』からの復興はだいぶ忘れられています。

 確かに、軍備が陳腐化していては、周りの国に舐められます。防衛費がそれなりに必要な理屈はあながち間違いではないでしょう。
 周りに喧嘩を売る人間でない紳士淑女でも、自宅にはセキュリティも必要であり、防犯カメラもドアホンのカメラも更新しないといけませんし、鍵も安全なものでないと安心はできません。相手を殴らないからといってある程度の護身は必要です。

 しかし、増税となると今の日本の抱える問題は大きいです。

 これからの日本は、たとえるなら、そんなに大きな広い家が必要な大家族ではなく、核家族化していくような小ぶりの家で十分なぐらいの国の勢いです。世代は交代しても継承していくためには、少子高齢化対策の方も防衛費と並んで必要です。どんな立派な家で、防犯も護身用具もあっても若い人間がいないとあっては、電球一つ交換できないのと同じような状況で、無駄なスペックになっていきます。

 嫌われて、直近の選挙で負けても、必要なことや、財政問題は先送りしてはいけないのは正解です。しかし、税を増やすには、本当に政治や行政がとことん自分も身を切り、率先して節約や改革でスリム化して無駄をなくして、国民に納得される形をつくらないといけません。

 私は行政を監視するという役目も含め国会議員はある程度必要だと思います。ただあまりにも当選することに拘りお金が要り、世襲のお年寄りや勉強不足の人が、居眠りしているばかりでは、今にシステムが機能していないオワコンなのでしょう。
 行政も、これから雇用対策としてもですが、介護や生活保護など現場に近い仕事は必要です。しかし、デジタル化などで今までの紙ベースの煩雑は届出などを受け付けて、承認を目視するような事務方の管理人間、あるいはそれよりも悪質な何をやっているかわからないような役人は要らないですから、そこは組合などの問題をクリアしてシフトチェンジ、配置転換や異動をフレキシブルにできるようにすることが肝でしょう。

 政治家や高級官僚が不祥事を起こす、公共事業を一部の業者だけが巨額の利権を得ているという話が繰り返し出てくる以上、襟を正しあらゆる膿を出して切り詰めて切り詰めて、国民に信を問う姿は必要です。

政治家 増税の前に約束したことが忘れられている – 天使の星座 (seizafpkotodama.com)

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