都市ガスや電気代がこの5月ぐらいにさらに急上昇します。今の厳寒の燃料代の請求が来る来月当りでも、主婦はその請求書の額に驚くぐらいでしょう。
諸物価や保険料、税負担も増える中でのインフレ、しかも賃金所得はそう上がらず失業廃業さえ増える不況の中でのまさにスタグフレーションです。
北国では電気やガス、灯油をやせ我慢することは生命の危険に繋がります。厳寒後でなくとも毎年1万人くらいの、風呂場の寒さによるヒートショックで死ぬ人はさらに増えるでしょう。国民生活や企業の必須経費に直結する光熱費や燃料費の高騰を抑えることは、国の重要な政策事項です。
確かに、『ウクライナの戦争はロシアが悪いように見える』『古い原発の再稼働は危険な気がする』とか漠然と正しいか間違いか分からず議論もされないままに、電力料金やガス料金は天井知らずに上がります。
この2つの課題に関して、当然その通りで『ロシアを擁護するなんてけしからん』『原発の再稼働等許されん!近くに住んでみる人間の身になってみろ』と激高される方もおられるでしょう。
しかし、国が全体の幸福を求めるのであれば、議論して説明を尽くし納得してもらわないといけません。
ロシアのプーチンが好きだろうが嫌いだろうが、LNGにも石油にも、そこから生まれるエネルギーにもプーチンの色も匂いもついていません。戦争の背景やウクライナ侵攻は非難はしても、エネルギーや食糧も問題、漁業や領土の問題のため、隣国としては嫌でも付き合いを拒否するほどの喧嘩になってはいけないのです。当然、アメリカやヨーロッパとも是々非々でうまく付き合わないといけませんが、のらりくらりでいいのです。国際世論と言われますが、アメリカとEUのほんのひと握りの国で、その他のほとんどの国は非難はしても制裁には加わっていません。実際の制裁に率先して加わらずともできることはあり、失うものは少ないはずです。森元首相や鈴木宗男議員らをバッシングしますが、この人らのように嫌われてもロシアとの筋は残しておかないといけないのが外交です。
私は一貫してゼレンスキーのウクライナに対してが同情はあっても、大統領の支持はしません。戦争を拡大するだけの姿勢には大いに疑問です。
原発再稼働に関しては3.11以降の日本であまりにも技術論を無視して感情論になっている点です。双方がよく理解して議論をして説明をしてもっと早い段階で再稼働をしていないといけなかったと思います。
化石燃料が環境に悪くイヤとか、その化石燃料もロシアや中東依存でイヤというなら、原発再稼働しか選択の余地はないのです。バカ高い再生可能エネルギーに神頼みして、北国の人は冬にみんな凍死していかないといけません。この先も原発は廃炉にもできず維持管理もしていかなければいかずそれにも莫大な予算と技術者が要ります。若い技術者は日本ではこの風潮では原発には行かないので、いつテロがあっても可笑しくない、AA諸国の技術者、労働者、管理者で溢れています。核融合や水素の技術も踏まえ、日本のエネルギー技術者のステータスを高めていかないと、エネルギー問題は解決しません。
寒い地方にいる方、お金のある方無い方、北方の漁場に関わる方、停止中の原発に近いところにお住まいの方それぞれ当事者でないと分からない痛みや苦しみはあるでしょう。しかし、全体の幸福のために理解をして、場合により保障を受けたり工夫をして国策に従うのは当然の義務となることです。まず、議論を始めることもなく、値上げではこの国の国力は無くなっていきます。