あまちゃん10年 万感

 NHKの朝ドラというと昭和の昔は紅白と並んで誰もが知っている番組でしたが、ここ何十年かは知る人ぞ知る若手女優の登竜門にやや毛が生えたぐらいの視聴率の位置づけでしょうか。
 テレビ離れの昨今何度か、テコ入れがあり、盛衰を繰り替えしており、その波の一つに10年前2013年「あまちゃん」という三陸の海女をテーマにした能年玲奈さん主演の作品がありました。
 もう10年かと思うのと、まあそのぐらいの月日かと思うか、とにかく時は経過して、当時無名の能年さん(現在「のん」)、助演の有村架純さんや、橋本愛さんらも無名の若手女優から主演、中堅と経過しています。
 東日本大震災が2011年で、ストーリーの中にはさらりと描かれ、復興の列車が現実より先に走っていました。今回、放送10周年を記念したラッピング列車が、幾度かの苦難を経て全線開通した三陸鉄道を走っています。

 東北、三陸沿岸という震災とその後の復興、過疎に苦しむ地域にこのドラマと、その象徴の列車が多かれ少なかれ希望を与えたのは間違いないでしょう。
 能年玲奈さんは、朝ドラ主演女優として、スターダムにのし上がり一気の映画やCM、民放ドラマの連続主演とかになりそうな雰囲気でしたが、独立問題で彼女の活動は大きく制限されました。ネットやCMでは見かけますが、その出演は少ないまま30歳になろうかという年齢です。
 そこには唾棄すべき大人の事情、芸能界の古い闇のような動きがあったのは事実です。
 それでも、ぴちぴちの若手アイドル女優として、何クールも続けてブラウン管に出てやがて飽きられるよりは、新鮮な「あまちゃん」のまま、伝説のような少女がいることはあるいも救い、幸いなのかもしれません。
 2013年、自分がやっていた仕事や、家族たちのその時を思い出し、忙しい時でドラマをそれほどよくは観ていませんでした。朝のバタバタした時に見たり見なかったりで、録画をとってみる余裕もありませんでした。2015年の朝ドラ「あさが来た」、2008年の大河ドラマ「篤姫」、自分自身が東北から関西に戻り、会社も家族もいろんな経験をし、日本も震災をはさみ大変な時代でした。今当時を懐かしみながらドラマを再放送で見れるのは何だか感慨です。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください