
岸田文雄首相の長男翔太郎氏(32)は6月1日付で政務担当秘書官を辞職した。昨年末の忘年会の際に公邸内で親族と記念撮影をしたとの週刊文春報道を受け、首相が5月29日に更迭する意向を表明していた。
非常に皮相的といいうのか、国民をバカにしたような報道です。
公邸というと、「私物化してはケシカラン」と怒る国民がおられます。
総理が執務をする「官邸」に対して、総理の日常生活を行う住まいを「公邸」と呼んでいます。どちらも税金で賄われていますが、総理大臣には私邸はあっても基本的には警護や非常時の無線連絡などの設備のある広い公邸に住んでもらわないと困るのです。家族が事情があり帯同できない首相もいましたが、ガランとした広い公邸に孤独な単身という場合もありました。
官邸施設をいつまでも空きにして、首相が元から住む私邸にいては、官邸が無駄になって、私邸を警備も厳重に行い、臨時に工事をして通信の設備をつけないといけません。
簡単にはっできず、ご近所も迷惑ですし、総理に連絡しようとしたら、電話がつながらないとかでは安全保障上も洒落になりません。
こういう前提を知識として持たない国民に皮相だけ伝えて、深層を伝えないのが今の報道です。
この見解は、すぐ感じましたが同じようなことを表にのべているのは、保守系の元キャスターお一人でした。
さらに思うに、おそらく、奨太郎さんの更迭にはもっと、問題のある内容があったのでしょう。それは何かは想像してもわかりませんので書きません。
問題は首相に、へばりついている新聞やテレビの番記者は、その深層部のことを、昨年12月の時点で知っているはずということです。週刊誌よりもはるかに、大勢張り付いているのに知ってない方がおかしいと考えるのは当然です。
知っていて、黙っていたのです。週刊誌の報道で、あたかも初めてしったように報道するのです。
そして、そこまで詳しくあからさまには報道しないのです。週刊誌にしろまずは、「忘年会を公邸で、記念撮影、不謹慎」ぐらいのレベルで伝えます。すでに総理サイドとは、ここまでにしといてくれとなっているのでしょう。結果、少し考えるとどうもおかしい報道だけ浮きぼりです。半年も経って何で、こんなレベルで更迭かという違和感しか残らないわけです。
大手新聞やテレビ局の番記者など、葛藤もあるでしょうが、何のために首相に張り付いているのか、一般サラリーマンでは考えられない高い給料をもらって、スキャンダル誌に劣る報道しかできないのは情けなさすぎます。
かつては、各社記事内容も異なり、スクープを競い、総理と丁々発止し、時にはブレイン的役割もはたしつつ、よほどの国家機密以外は忖度しない記事も書いたような気概ある記者など皆無となっているのです。
新聞や地上波テレビは、そのハード的な部分以上に、中身が劣化してオワコンとなっています。