一歩間違うと人生破産

 大手化粧品メーカーに勤めていた当時は思っていなかったのですが、やはり華やかな業界にいたことを改めて思います。
 化粧品の業界でももちろん、お客さんや取引先はけっこうお上品ではない厳しい人もおられましたし、上司も怖い人もいました。部下はとんでもなく理解力がなく、出来の悪いもの、育ちの悪いのもいろいろいました。社内でもいろいろ気を使い、我慢したり汗を流し泥臭いこともやりました。
 それでも、定年後公的機関に勤めまして、役所を訪ねてくる相談に来るという多くの人は、失礼な言い方ですが、もっともっと厳しい環境、貧しい生活をされているのです。一時期は自営業ではぶりが良かったり、一流の会社のサラリーマンでもやはり、落ちる時はどん底まで落ちるものです。

 特定の事案はもちろん守秘義務で語りませんが、人生を誤ってしまうストーリーを見てしまうケースは格段に増えました。
 一般の社会でも、仲良い夫婦もいれば、仲が悪く喧嘩になり、暴力を振るうとかの夫婦は見たり、聞いたりするでしょう。その最悪のケースが相談に来るわけです。
 ギャンブルや浪費、犯罪に手を染め、借金にまみれる、大谷さんの通訳ではないですが、無名の人でもそんな転落の人生はざらにあります。
 投資の失敗、突然の事故や病気、不況や裏切り、「まさか」のどんでん返しはドラマの話だけではないのです。

保険というのも、保険会社の儲けや宣伝、人件費も考えるとなかなか率が良いとは限りません。それでも掛け捨てでも保険をかけた時ぐらいの蓄えは必要でしょう。健康やクルマの運転などはある程度自覚で大きな損失につながらないようにはできます。保証人やローンなどは慎重に考えないと、学費や住宅ローンでにっちもさっちもいかない破産もよくあります。
 私自身でも振り返ると30代後半から40代、50すぎくらいまで住宅ローンを抱え、子供二人を大学に行かせてた時代が、年収はそこそこでも一番可処分所得が少なくしんどい生活でした。結婚式の祝儀や歓送迎の飲み会などに、自腹で1万円~3万円、餞別込みで課長は12、000円とか言われると、待てよ!みたいな感じでした。
 先の読めない時代でも40代にもなれば、生涯のライフプラン設計は必要です。最悪、最悪を考えると楽しくないので、いろいろ盛り込みながらも、まずはこのぐらい遊ぶには、このぐらい小遣いもらうにはどれだけ働くか稼ぐかから始めないと、お金の計算に慣れていきましょう。投資や社会保険の言葉、その仕組みも難しいですが覚えていきましょう。
 

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