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法曹を扱ったドラマで、「家庭裁判所」は愛の裁判所という誕生の経緯が語られています。一般には家裁と地裁、高裁の違いが分かりにくいと思います。
「地方裁判所」は、刑事的な処罰を受けるか、家庭内においては、刑罰が特定している人物を担当する裁判所です。その上で、「地方裁判所」は、被告となる人物が再犯を犯す場合、裁判を行う場所となります。
愛の裁判所と表現された「家庭裁判所」は、その名の通り、夫婦間や親子など家庭内の事件を扱います。事務的に法に照らし審判を仰ぐ場で、離婚などを事務的に行ったり、暴力事件においては被害者に慰謝料の請求などを事務的に行います。また、再犯の防止策なども講じますが、暴力事件など刑事事件のような大きな犯罪は扱いません。
家庭裁判所は、家庭に特化したカウンセリングやその後の人生のコーチングという「愛」は、その設立経緯からも求めらてれます。単に司法試験に合格し、頭がよくて法の条文を覚えておればよいものではありません。
「地方裁判所」は刑事事件を扱い、初めから罪人の疑いがあると被告を扱い、一審で審議を行います。「家庭裁判所」の役割は暴力事件においては再犯防止に当たり、これに従わない場合、観護措置を裁判所側が取り、少年側を強制的に、少年鑑別所に収容可能です。
私は現在、地方裁判所の民事で、「配偶者の度重なる暴力により、地方裁判所に保護命令を申し立て」いわゆるDV案件を受付る仕事もしていました。
家裁と地裁の境い目のようですが、この場合はもう家庭内に留まらず、パートナーの度重なる暴力により、地方裁判所側に保護して貰いたいと望んだ例です。事実関係も確かめないといけませんが、財産の散逸を早急に防ぐ保全事件とともに、緊急と秘匿を重んじて迅速な対応が求められるのです。
違いは、家庭内でも暴力行為である場合、家庭裁判所が該当する裁判所ですが、こういうケースは配偶者に再犯の可能性がある点がすでに刑事事件であるとされるのです。
ちなみに配偶者という言葉を使いました、夫とは限らず加害者側が妻という場合もあります。
肉体的に男女に優劣、強弱の差が決まってないこともありますし、料理に異物を入れるとか、睡眠中に加害するとかもあります。愛し合って結婚したはずなのにと、心情的には悲しくなる場合があります。
単に事務手続きとは言え、裁判官の決定を伝えると、その人の人生に大きな影響を与えます。その場で怒りや憤りをぶつける人も、後で凄惨、過酷な結果になったと聞く場合もあります。
人と人のもめごと、人生、パートナーとの運命は予期できぬものです。そこには「愛」「救い」を求める悲しみが見えます。
家庭裁判所に「愛」が必要と前段で書きましたが、その境い目からの地方裁判所、高等裁判所、最高裁に必要がないとも言えません。法に照らし、厳しい決定を出さないといけないのですが、それを決め伝えるにも「愛」がないと救いがありません。
裁判官も事務官も弁護士、検事その他の法曹関係者も、悪法や実態に合わなくなりつつある法律を曲げることはできず、後追いでくる法律を待たねばならないときもあります。
そこで人を救えるのは、心に愛があるかだけです。
難しい試験に合格し、優秀な資格を取り、地位や名誉を持つと、賢くて法や決め事をよく知っていても、そこに驕りがあれば、家庭や恵まれない人を顧みなくなります。
世の中にはこんなことがいっぱいあります。頭のいい人は、ルールを知ってそれが正しいと押し切りますが、それで勝ちにはならないのです。