愛別離苦 怨憎会苦 八苦の二つ

 愛するものと別れ、会うことができなくなる苦しみが『愛別離苦』です。
逆に会いたくない者、怨みや憎しみを感じる者と会わなければいけない苦しみを『怨憎会苦』といいます。
 仏教でいう、四苦八苦のうち、【生・老・病・死】の四苦に続く、八苦までの4つの苦の2つです。
 戦争中なら、出征での別れ、今はせいぜい海外などへの赴任ぐらいでしょう。それでもつながっていけます。やはり、愛した家族が亡くなる場合でしょうか。日常では『怨憎会苦』のケースのが多いでしょう。
 仕事に出るとか、学校に行くとか、あるいは家族の中でも相性の悪い人はいます。
 自分のいいところを見てくれる人ばかりではありません。
 ビジネスなどは特に、昔は「男は外に出れば7人の敵がいる」と言われたぐらいです。今は男性ばかりではないので、不適切な表現ですが、人の世の中を歩いてお金を稼ぐのは昔も今もそれなりに大変な苦行だったのです。

 ただ、愛する人と恨み憎しみを抱く人が、正確に分類されるのではなく、感じ方でしょう。
 イヤな上司も家に帰れば、優しい愛されるパパやママかもしれません。会ったタイミングや状況、自分の立場や感性、気持ちの持ち方で相手が変わる場合もあります。同じパートナーでさえ、時を経て愛が憎に変わる場合もありますし、逆もあります。
 「生」も含め、全てを苦行のようにしてしまうと、人生面白くありません。 
  八苦のもう一つの苦、「求不得苦」もありがちではありますが、我慢をすることを覚え、そこから人生の楽しみは生まれます。
 苦痛や地獄に絶望するのではなく、苦を乗り越えるところから楽が始まるというのが教えでしょうか。

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