残暑は厳しく、猛暑日が9月もあり、いい加減夏には去って欲しいのですが、9月末に近づくと、さすがに街角、店先に目に入るもの、朝晩の風には秋を感じます。
テレビも秋への改変期を迎え、7月に始まったいわゆる民放の夏ドラマ、4月に始まったNHKの連続テレビ小説朝ドラも、9月には全て終わります。今クールは、法曹界を描いたテーマということで、ひさびさに朝ドラも含めて、興味ある内容、キャストもあり録画や追っかけの配信含めいくつかを観ました。
朝ドラは女性初の弁護士、裁判官を主人公にしたということで、法律の問題に関して歴史なども含め、初めての知識も多く勉強になり楽しめました。
主演の伊藤沙莉は若手の中では演技力あり、いわゆる女子部のサブメンバーも好演でした。女性の社会進出、差別などの社会問題、戦争やその後の原爆裁判、尊属殺人の違憲から、いまどきの夫婦別姓問題やLGBTまでも、掘り下げていました。
一部、大人の事情的な子役のキャスティングもありましたし、女性の権利から、戦後の憲法に関してあまりにも金科玉条にしていまうのは少し残念な描き方です。
9条ではないにしろあまりにも憲法13条などが常に刷り込まれるのは、護憲に偏りすぎです。
そこはやはりNHKに対しては不満でした。
多くを望みすぎず、楽しめばという意見もあるでしょうが、大事な社会問題や歴史を扱う以上、辛口かもしれませんが、NHKには全ての面で公平中立、しっかりして欲しいところです。
朝ドラファン的な人が、サブの登場人物で人気が出てブレイクすると、「スピンオフドラマ」をとか次の主演とかよく、騒ぎ考察されるようです。若手俳優の登竜門的なところは否定しないですし、全体に悪い脚本ではなく、面白い作品でしたが、やはり登場人物が多く、キャスティングされると、俳優によって、主役よりも視点で描かれる時間が長すぎるのは、私は好きではありません。その視点のバラつきに一貫性がなく、あるときはデティールまで描くのに、急にでなくなり、ナレーションで死が告げられるなどです。どうなっているだろうと、見ている者を引き付けるのですが、テーマや主役の掘り下げからは逸脱しているときが多いのです。これはキャストが先に決まるテレビドラマの特徴ともいえる欠点です。
比較的、秀作が多いドラマ期が終わると、それでもちょっと寂しいものです。朝ドラ以外のドラマはまた別の機会に。