後継ぎなし、家も国も無くなる少子化

 私の父は8人兄弟で、祖父の実家の従弟などは年齢差もできるが、全員集合すると20人以上になりました。

 今はそんな家がどんどん減っています。私は二人兄弟の弟で、兄の家は娘3人で、私のところに男女の子供ですが、本家は長男が継いでいる上、3人とも外に嫁いでしまって、どうするのかという問題が発生しています。男系とか長男の家督に拘ると、今や名門でもちょっと難しい問題になります。ましてや私らのような庶民の家は、分家だと、お墓もないどころか、子供があっても、ちゃんと結婚して家に入る以前に、いろいろ遠回りして子供どころではない場合もあります。

 私たちの世代、昭和30年代生まれで、昭和50年代に、家業がある人は継ぐのか就職するのか、とりあえず修行するのかとか自分も親も悩み考えたこともあります。でも、それは贅沢な悩みの時代でした。
 最近、同世代と話していても、家をちゃんと継承以前に、「独身のまま」「子供のいないまま」いても「嫁いで出ていった」と、確率的にはかなり家が残るところが稀に感じました。戸籍謄本などを見ると、まだ「家」の制度はあるのですが、「夫婦別姓」だと、これも完全に壊れるのか、それとも何とかなるのか、どうにも難しいところです。
 8人とかの家があって、「家長」に威厳も生まれたのでしょうが、それは別としても、ひとりっ子とか2人兄弟ぐらいでは、次の子供も男女どころか生まれるかもままならず、そう簡単にちゃんと「家」は続かないというのが、数人にインタビューした実感です。

 児童手当の拡充や、高校無償化程度で抜本的に少子化は変わらないとは、誰もが思っています。少々倫理や経済を無視しても、子供を沢山作らないと、この国は何年後かに少しずつ、小さくなりやがて崩れていきます。人がいなければ、領土も守れず占領されるか、朽ち果て、国は無くなります。それだけ重要な課題にお金も知恵もシフトしなといけないでしょう。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください