毎月買うわけでもなく、dマガジン、本屋さんと図書館で見ている鉄道ジャーナル、鉄道ファンの11月号で、たまたまこの夏に行ったところと同じ場所3カ所が、駅や車両が特集されていました。まあどこも赤字で存廃のやり玉にあがる、ローカル鉄道やマニア向け車両となると、ファンの行くところは似てくるのは仕方ないのでしょうが、何か気恥ずかしいような気持ちです。
11月号ですから夏、9月ごろまでの取材で、そういうものかと季節の移り変わりも懐かしいです。
芸備線、木次線が出会う備後落合駅、新見方面への1日実質1本の列車は、雑誌の担当カメラマンの先乗りは撮れたけれど、その後の記者の取材時には不通になっていたそうで、あの山奥ではあるあるだと思いました。中国山地の陰陽連絡線は青春18時期は本数が少なく、接続も悪く、かつ大雨などで運休が多いのでなかなか私も完乗まで苦戦しました。
備後落合は、大きな構内のジャンクション駅ですが、その機能が発揮されるのは1日一回のみ、確かに飲食店も売店すらなく、周辺の人にとって鉄道はもう忘れられた存在で、よそ者が1日1度訪れるだけの異空間的な施設なのでしょう。
青春18キッパーはこんなに混んでいるのにと考えますが、地域に根付いていない、学校休みの時期の酔狂ものだけが客ではとても公共交通とはいえないのです。
近江鉄道も特集されていましたが、存廃や上下分離が噂され、滋賀県はよく知っていますが、完全に沿線はクルマ社会ですし、距離は少し隔てますが平行して新快速もあるJRが走っており絶対的な必然はない電車です。
そして、三岐鉄道にJR東海211系が譲渡されたものも同じく取材されていました。
かつて、日本の動脈として、経済や社会、教育を支えた鉄道、その過去に輝いた駅や路線、車両が今は伝説になり、栄光は昔話となっています。
私は廃鉄ウォークは好きですが、基本葬式鉄ではなく、昔の車両よりは最新の車両の方が好きです。廃鉄ウォークは鉄道の遺構を文化、歴史として確かめるもので、今の赤字不採算路線の廃止はそれはそれでしかたないと思いいます。
細々と一部の愛好家にだけ、見届けながら余生を過ごしている姿は、近代日本の急成長とその時に流れの速さに詫びさを感じます、