本屋大賞の「成瀬は天下を取りに行く」の続編、スカッとした性格の主人公の奇行めいた面白さは継続、キャラにハマればリーダビリティに優れあっという間に読めます。
地域の見守りパトロール、スーパーでのバイトでクレーマー対応、父親目線があったり、観光大使、次々とシチュエーションを変えても、成瀬ファンを増やしていきます。最後は相棒の島崎が締めくくりそれまでの登場人物も総出で連作短編らしい王道でした。
試し読みと、立ち読みで半分読めそうでナントモ、それはそれでスカッとします。西武やフレンドマートなど地元の実名をどこまで明かすのかという、疑問もあるけど、まあ世の中が淀み不満の多い時代だからこそ、こういうスカッとして心和む話が良いのでしょう。