この10月から郵便料金も上がりましたが、交通関係では、来年度以降に京阪電車、続いてJR東日本が運賃値上げが報じられました。
中小私鉄も一部は値上げを宣言しているところもあります、また平行して、JRも私鉄、三セクも赤字ローカル線の存廃を俎上に上げていますので、値上げしないと、やっていけないよという脅迫めいた印象すらあります。
券売機やみどりの窓口削減、新幹からの特急乗り継ぎ割引きも廃止されました。青春18切符も簡便なルールで実質縮小されました。
今後は来年度以降、前のブログでも書いた往復601キロ以上の往復割引や、連続乗車券などは廃止されます。新幹線や特急の自由席も減り続けており、これも実質の値上げともとれます。もちろん、紙の切符や人を介いしての窓口での発券、車掌の手を煩わす検札などはどんどん減少し、デジタル化、オンラインでの手配が増えています。
今はそのデジタル化推進と、その系列での決済のため、ポイント還元の優遇や割引の企画商品で、比較的現金より安く購入できますが、そのうちまたこの値上げの波は来ます。
JRも比較的、首都圏の通勤圏を担う黒字傾向の東日本が値上げなら、ドル箱の東海道新幹線を持つJR東海以外の、西日本や大赤字の三島会社はこれからどれだけ値上げをするのかちょっと想像するだけで怖いものがあります。
青春18切符の改定で、鉄道ファンは大騒ぎでしたが、もうこれからJRごとの料金格差は大きくなりそうです。JR全車共通の企画切符は風前の灯です。駅の撮り鉄や、青春18期のローカル線の混雑など、鉄道会社はそんな些末な面にかまう以上に、厖大な路線の列車運行維持に頭を抱えての決断でしょう。
鉄道の路線維持には、当たり前に多くの人が関わり、車両を整備し、駅や線路を点検していく、地味で厖大な安全点検をしていかないといけません。駅の窓口の人は減らせても、運転手や整備士、保線の要員は減らせません。新車や新しい設備も更新できればいいですが、古いものも使っていかないといけないのです。
内情を垣間見ると、値上げも止む無しだなとは思います。ガソリンが高いとはいえ、中長距離の移動だと、高速バスが安くて早く快適ですし、何人か乗ればガソリン代と高速代がかかってもクルマ移動のが断然安く便利です。
悪循環で、鉄道を取り巻く環境は特に地方では厳しくなります。都会でさえ、地域によっては鉄道にはめったに乗らない人が増えています。
値上げはやむなしとして、鉄道は子供の夢、憧れであり、その町から日本中、世界にむずびつくのだということで、何とか鉄道会社には夢を与える存在であり続けて欲しいです。