日本が戦ってくれて感謝しています (井上和彦)

 12月8日は日米開戦の日でした。
 冬の寒い日に戦争が始まり、暑い夏の終局を迎えたのです。
 戦争に対して語るとか、記録を残そうというと、どうも右と左、保守とリベラルで大きく価値観も変わり対立するようです。もうかなりのお年寄りだけが、小さい頃戦争を経験した世代です。それ以外の人は、伝聞、教育で戦争を教え込まれています。

 ずっと、その価値観の中で、教師がいて、教育を受け、本を読み、資料を見ていると、どうしてもバイアスのかかった見方を信じきってしまうようです。

 私は一つの本について、書評を含め、必ず左右の見方を確認して両側からの見え方を確認します。

「日本が戦ってくれて感謝しています アジアが賞賛する日本とあの戦争」
 この本は保守的な方の書かれたもので、いわゆる日本がアジアに対して植民地支配をしかけ侵略戦争を仕掛けたという自虐史観を否定する内容です。
 フィリピン、インド、台湾、パラオ、ミャンマー、マレーシア、多くの国が欧米諸国から支配され、削除されていた状況から解放、独立して、日本には感謝こそすれ、侵略された意識などないということです。

 私は戦争に至った経緯、国民の多くを犠牲にしてしまった帝国主義がなかったとは言いませんが、多くのアジアの国を解放したことは事実で、この点は左翼の自虐観を全否定します。

 そして、当時は蒋介石率いる国民政府軍と戦いが始まったのが、日米開戦以前の日中戦争であり、朝鮮の併合はさらに前にさかのぼります、中国、韓国には若い世代になっても、反日の歴史が伝わっています。
 しかし、毛沢東語録にも「何も申し訳なく思うことはない。日本は中国に大きな利益をもたらした。日本軍国主義なくして、中国共産党が権力を奪取することはなかった」と日本の政治家に語ったことが記されています、

 その他のアジアの国も、黄色アジア人種が、欧米に対して、各国の奴隷的立場から解放し、近代化の道筋を使ったのが日本だという評価は間違いないのです。

 多くのアジア人は、直接の日本とのかかわり以上に、アジア人が欧米とよく戦ったことに、勇気づけられ、またその後解放、独立につながったことに感謝しているのです。
 中国や韓国は、確かにそこまで感謝されない背景もあるのも分かります。しかし、南京大虐殺にしても、あり得ないほど、日本人が、侵略、略奪をするとはあまりにも誇張、捏造が妄想的過ぎます。

 戦後の一時期、非武装中立、軍隊不保持がもてはやされ、多くの文化人、ジャーナリストも軍隊非保持、非武装中立がお題目になり、「戦争反対」「憲法9条を守る」「自虐」が当たり前の理念になり。自虐からの戦争忌避の考えが浸透しました。「軍隊はいらない、いざ敵国が攻めてきたら、命懸けで家族や国家を護る」という考えを真剣に披露している人もいました。

 もちろん、私以下の世代が知りもしない。焼け跡の闇市を経験している、戦後焼け野原で食うや食わずに生き抜いて、多くの「敵」も見て戦争の辛さ、奪われた者、失った家族との苦い体験をしてきた人です。戦争の問題からは、だからこそただ反対というのは逃げていることにも思えます。

 ならず者のような国家があるのは、否定できません。国家間の戦争でなくても、国境を超えて恐ろしい敵が略奪に来るときがあります。非武装中立だけでは、さすがにならず者は抑えられないのです。国家には、国を護る人、組織は必要です。

 東京裁判の理不尽で、日本が自力で戦争をする力を与えられなかった。その部分をさらに広げて、アジア全体に侵略を企図ぢたというのはいくら何でも否定しないといけなのです。最初は日本も組織や国民のため、戦争を始めました。決して略奪のためではなかったのでした。
 南京での虐殺が大虐殺というまでのスケールか、全く無かったかは分かりませんが、両極端ではなさそうです。大虐殺で何万人というのはあり得ません、日本の長崎、広島の原爆、東京大空襲や沖縄戦は盛っていなくて、何十万人と亡くなっています、事実と、推測は分けて考えるリテラシーが必要です。私は保守でも右翼でもないですが、左翼自虐バイアスにかかった人が使う日本が行った「侵略戦争」というのは少なくとも間違いだと思います、

 この本だって、都合の良い証言を集めて、盛っているところはもちろんあるでしょうが、全部を否定できるものではありません。沢山取材もされています。

 日本はアジアの少なくとも何割かの国の人に感謝されていたのです。

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