地上波テレビ局終わりの始まりの年

 戦中を回帰する言葉に「大本営発表」というのがあり、国、軍部にとって拙いことは隠して報道せず、自国に都合のよいことは過大に報道する意味あいを揶揄するように戦後使われました。戦争で負けているのに、「被害は軽微」「転進」などで事実を伝えようとせず、どんどん本土に危機が迫るも、報道は真実を伝えませんでした。

 戦後マスコミは、その反省から、報道の自由を得て「権力に屈せず真実を報道する」を前提にしていると、これまた国民はコロリと騙されてきました。もちろん、多くの真実の情報、アメリカ発などの夢のある情報も多い中、やはり権力は淀み、都合の良い報道、捏造、隠蔽が当たり前だということが、ネットの普及で分かってきました。

 朝日新聞のサンゴ礁捏造などは可愛いもので、東日本大震災に伴う原発被害、コロナ禍でのワクチンのリスクなど、ネットの海外情報などと照らし合わすと、明らかに日本の大手メディアの報道が欺瞞と隠ぺいに満ちているのも時間の経過で何となく明らかになっていったのです。

 よく、オールドメディアとネットの比較論で、情報リテラシィに結びつけられ、ネット情報は玉石混淆で危ないものも多くあてにならないと言われます。しかし、私が結論づけて言えば、地上波の情報、ニュース番組は、都合よく編集し、隠蔽して、捏造して、恣意的な偏向報道をするので悪質です。天気予報ぐらいしかあてにできないです。

 オールドメディアという言い方も変でして、大手新聞やテレビ局という意味なのでしょうか、それらも実際にはペーパーの新聞など今や老人しか読まれず、地上波テレビのニュース含めて、ネットで見られている報道のことです。関西でいいますと、京都や神戸のローカル新聞や放送局も結局、中小ですが、地元の権力と結びついたオールドメディアです。一見、中央に対してが、左翼的なスタンスをとりますが、地元ではどっぷり既成権力に結びついています。
 兵庫県知事の報道も今もいろいろ見解が分かれますが、地方新聞、テレビ局はじめ大手メディアが、長期県政をしいた井戸元知事支持派である反知事側の情報をうのみにして、過剰に報道したことに変わりはありません。

 前段がやや長くなりましたが、サムネ写真の大物タレントスキャンダルも、小学館「女性セブン」がスクープし、その恐ろしいほど悪質なテレビ局がらみの背景を文藝春秋「週刊文春」いわゆる文春砲が直撃しました。

 年末年始の特番のMCはじめ、司会やキャスターも務める元SMAPのリーダーです。元ジャニーズ事務所の大物中の大物とは言え、芸能人個人のスキャンダル、性癖をあげつらい、犯罪を金銭で納得させようとしただけならまだしもであり、ここでとやかく書くほどではないのです。

 ところが、これがテレビ局アナウンサーがプロデューサーの指示の下に、不同意性行為を強要される案件であり、少なくともこのプロデューサーが常習的にこのような接待でのし上がって地位を得ていたという報道なのです。どこまでが事実かは分かりませんが、松本人志の事件でも当然、相手の言い分、開き直る部分もあるでしょうが、文春砲とは言え多少悪い印象付けの文章は会っても、根も葉もない話、火のないところではない話です。

 少なくとも中居正広の犯した行為は事実ですが。ここで彼がテレビから消えて済む問題ではないのです。

 中居は、ジャニー喜多川氏の異常な事務所で、それなりに耐えて、努力もして、正常な感覚とは言えないまでも、MCとしても仕切りやトークで生きてきた人間です。女性関係に淫らなのは、芸能人に多く、何をしても許されるだろうという、ジャニーズの異常は土壌があったのでしょう。

 問題はそのジャニーズ事務所の異常も長期にわたって報道せず、反省していたのかと思えばこのような、情けない人権無視の性接待のような情けない行為を許すテレビ局側です。

 今後、どういう報道をして、粛清するのか、裁判で争うのかしないのかわかりませんが、フジテレビなど、民放キー4局(テレ東)いれて5局、NHK入れて6局の地上波などもういらないのです。ここに大手メーカーが多額のスポンサー料を出し、大手広告代理店が中抜きして、それでもテレビ局の社員、幹部が他の業界と比べて、ダントツの高賃金、高所得を得ているなどというのは異常すぎます。時代が変わってきていて、ネット広告の方が上になっているのに、いつまでも沈みかけた泥船で贅沢に宴会をしていて、「大本営発表」のウソと隠蔽報道ばかりでは話になりません。

 昔、田舎にいくと地上波が関東や関西より1つ2つ少ない時代がありました。テレビ局もナベツネさんが死んだ讀賣、日テレ系に、フジサンケイグループは統合して、左側にたつテレ朝と朝日新聞のグループとTBSと毎日新聞のグループも一つでいいのではと思います。再編は左右ごっちゃでもいいです。ドラマなどはそれぞれ、配信など含めれば、じっくり良いものが作れます。

 批判的ばかりになりましたが、テレビは嫌いではありません。ただ、スポンサーの意向や芸能事務所や、政治家など権力への忖度であまりにも面白くないいびつな姿になって、それならネットで十分だとなってしまったことが残念なのです。

 あと5年も10年もすると、またさらに時代が変わるエポックが起きるでしょう。

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