
健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳となっています。平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳でこの差の概ね10年くらいが不健康な期間になります。
これは個人差の大きな問題ですし、平均寿命、平均余命があり、健康寿命の話は、最近はよく言われます。健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」で、平均寿命とは「0歳における平均余命」、平均余命はその年齢で平均してあと何年生きるかの値で平均寿命間近の人もみんな死ぬのではなく、平均寿命を超えた人も平均余命はあります。
アスリートやハードワークをしてきた人は概ね短く、節制が足りないと、さらにイッキに老化が進んだ方の話もよく聞きます。最近はやや長寿な方もいますが、巨体をほこった力士やレスラーは短命の方は多いです。
有名人、知人の80代の方の訃報をよく目にします。突然というイメージもありますが。どこか病を重ねて晩年は闘病というケースがほとんどで、本当の意味でのピンピンコロリのポックリ死というのはあまり聞きません。
先日も以前勤めていた会社の、3年ほどの先輩が逝った話も聞きました。それては別に訃報ではないですが、仲人をしていただいた元上司の方も年賀状で、前立腺の癌で数カ月入院して奇跡的に帰宅しているという話を聞きました。
慌てて電話をすると、昔とはだいぶ元気の無くなった声を聴きました。大学の先輩でもあり、現役の頃は仕事のできる方で、切れ者といわれ、出世街道を驀進し、若くして支店長となり、社長候補と言われた方です。残念ながら西日本のトップまでは行かれたのですが、社長はライバルに譲ったのですが、切れ者で人情味もあった方ですが、もう本当に枯れた老人の言動になられたのが78歳ぐらいなのです。
70歳ぐらいで、どういう状態かも大きな分かれ道です。健康とお金、仕事や家庭も絡みますが、どうあるべきなのでしょう。
タバコやお酒が好きな人は、取り上げられるなら死んだほうがマシとか、取り上げられて楽しめなくなるストレスの方が体に悪いとまことしやかに言う人がおられます。
しかし、それはいざ死ぬとなるとどうなのでしょう。人間は欲深く、我がままでご都合主義ですから、やはり「死にたくはない」「苦しむのはイヤ」でも「酒やタバコは好きだし止めたくない」のでしょう。それほど、寿命に影響はしないと、理屈を述べる人もいますが、苦しい言い訳ですね。
ここで、お金とか健康の問題で、どちらかの極論を言うわけではありません。
お金でいうと、病気のためにお金を残しておくべきだという考えもあれば。元気なうちに旅行をするとか、遊んで美味しいものも食べるのにお金を使うべきだという考えもあります。
それぞれ、個人によってどれだけ貯えや年金、運用益などがあるかもわかりせんし、基本この考えにも正解はありません。遊びにお金を遣えるのは少なくとも、結構持っている人のはずです。公的年金だけで、どう暮らそうとか節約を考える人は、全く働けなくなって下手したら家賃も払うとかなら、もうこれはある程度切り詰めて、遊んでいる場合ではありません。
この問題は個人のファイナンシャルのプランをしっかり作り、リスクも想定して考えないといけません。
健康のこともそうです。お金がらみだと、医療保険や死亡保険を考えたり、介護のことや、そのために生活習慣を見直し食事や運動に注力するなども考えられます。メンタルでいうと働き続けて、まとまった休みなど取れなかった人は、本当にリフレッシュして、心身からストレスを解消するために贅沢をするのもありでしょう。
身体にも、精神にも悪いのは張りつめて仕事をしてきたのが、急に目的がなくなり、ダラダラとした生活に入り、かといって贅沢に遊ぶお金がなく、工夫して楽しむ知恵がない場合です。気持ちも身体も一気に老けてしまうのがこのタイプです。贅沢な夫婦旅行を繰りかえしても、日常に目標がなないと、意外に時間だけ経過して老けるのが早いとも聞きます。
やはり人間は目的があって、身体を使い、緊張も緩和もあってこそ、全身に力が湧き、生きようとする生命力に満たされるのです。その点は、役員や自営業などでいつまでもは働き続けられる人はラッキーです。
まあ一番健康で元気なのは79歳で今日から大統領になろうというあの人ですね。賛否ありますが、意欲とやる気がいっぱいなのは分かります。