ルックスで選ぶ女子アナ不要論

 
 中居正広の引退が報道されましたが、個人の不祥事というより、今やフジテレビの会社を揺るがし、テレビ局、芸能界を揺るがす騒ぎになっています。
 女性の若いアナウンサーが番組を彩りだしたのは随分以前かあですが、あれよあれよと増えだし最近はちょっと私から見ても異常でした。テレビ局は宣伝だけでなく、女性の人権をも侵害しながらいわゆる性接待のようなところまで進んでいました、そこには通常の報道から、かけ離れたアイドル的職業のまさに偶像ができていました。しかし、大手テレビ局の性接待問題、その根底にあるルッキズムといのはやはり問題が大きいとは思いますし、女子アナ批判の論説もいくつか散見されました。
 
 女性〇〇、女〇〇という言葉は最近は差別を感じさせるということで不適切であまり使われないはずです。女優という表現も俳優に置き換えられています。それなのに女子アナという言葉は、若い、華やかなという意味を含めて、未だに使われていました。
 
 10年ほど前、大阪の職場のすぐ近くに、関西の準キー局読売テレビがあり、当時局アナだった辛坊治郎氏の番組なども見て、安倍晋三、麻生太郎が出演する時大変な警備になった時の知っています。その時代で関西でさえ、現在フリーになった川田裕美さんというキレイなアナウンサーがいて政治家よりも女子アナが見たいという人がいるほど随分売り出しの人気者がおられました。その後も同局は毎年ミス東大やらアイドルコピーユニットのセンターといったルックスで選んだ路線を展開しています。
 もうその前後の時期から、関西でも各局がアイドル的な若手アナを揃えてきていまして、中央の今問題のフジでも日テレでもテレ朝、TBSでも、朝の番組はじめ、もう判で押したような美人ぞろいで、長澤まさみや北川景子クラスのアナウンサーが、他の芸能人を取材してもどっちが上かわからない感じでした。朝や夕方の情報番組のメインキャストが日替わりで、誰が誰か良く分からない美人ぞろいといのが当たり前になっているのがキー局です。もうこれは報道とかではない感じです。
 女性側も高収入と名誉、芸能人やアスリート、財界人と交際し、玉の輿に乗るチャンスでもあり、まともにアナウンサーの職を続けて、熟年、定年を迎えるような仕事への取組み方ではないのでした。
「女性アナを商品化したメディアだけでなく、日本で暮らしている人の多くが、無自覚にこのマーケットに加担しているはずです」
 と元TBS女子アナでエッセイストの小島慶子さんは語っておられます。
 女性アナウンサーは一部を除き、若い方が多いのです。タモリさんに恨みも疑惑もないですが、タモリとぶらついたり音楽を紹介する番組が、テレビ界の縮図です。年配の男性と、若い女性アナのペア、決して高齢の女性アナはないのです。熟年男性と若い女性、実際に若い世代で女性が多く占めるのに対し。40代以上では逆転します。お笑いや文化人、司会者などは男性が圧倒的です。
 海外の人に日本のアナウンサーの仕事を説明するのはとても難しいそうです。多くの国では、ニュース番組のキャスターをやる人は、経験を積んだ記者です。日本では放送局の社員アナウンサーがニュースも読むし、バラエティ番組でタレントさんと同じようにコメントもして、リアクションもするのです。出演業務ならなんでもする局アナです。テレビ局は、番組予算に出演料を計上しなくていい、“タダで使える専属タレント” として便利に使ってきたわけです。

 ニュースを読むだけなら、AIでもう十分なのに、本当にたくさんメイン、サブ、天気、スポーツ、外の中継と一つのニュース番組にいっぱいおられ、みんなで挨拶が日本の報道の定番です
 女性も含めて、若い子の失敗を微笑ましく見て、成長を応援する人も多いのでしょう。しかし、やはりそれも裏では今回の接待のような問題を助長しています。何せ、フジに限らず。業界の体質はあまりにもひどいものです。

 その高収入を支えるのは、テレビ局のスポンサー、広告収入でしたが、もう地上波の視聴率も下がり、見ている人も少ないです。CMは今回の件で撤退も増えます。
 テレビ界は斜陽の業界でその転落は加速します。政治家や企業のお嬢さんも何を間違って、女子アナを目指すのか、真剣な報道に取り組まない方は、もうアナウンサーを目指さない時代が来て良いはずです。
 

 男性目線の私らは言われても仕方がない部分です。女性の中にも若い女性のアナウンサーを面白く思い、応援している人もいるでしょう。
 いろんな感じ方、考え方があるでしょう。

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