
年末の少し前から、近所の住宅街の一軒がネイルサロンを開業されていました
通勤の駅までの往復で見かけるのですが、看板を見て「安い、今度行こう」と話し合っている若い女性もいました。ネイルサロンは町家など小さなスペースでできます。立地がいいと集客もできる反面モールに入るテナント料などが料金に上乗せされるので割高になると想像され家賃がいらない店舗だとその分安くサービスできるのでしょう。
QRコードを読める看板で、SNSで宣伝しているのでそれなり盛況のようです。
近くのイオン系のショッピングセンターやモールも毎年のように多くのテナントが入れ替わっています。家電量販や外食大手も撤退、交替するぐらいで、雑貨屋さん、はんこ屋さんも長年頑張っていたところが先月ひっそり閉められました。聞けば毎月小さな店でも固定で50万円以上のテナント料で、更新はテナント料も値上げがあり、歩合で上納する売上が少ないと燻し出されるようです。そうやってテナント全体の鮮度を上げているのでしょう。
ただ普通に考えて、それだけのテナント料を払い、人件費や光熱費、営業費を払って儲けらえる業種やお店は限られてしまうでしょう。
ラーメンや外食でさえ、同じチエーンでもフードコートの店舗は厨房が狭いので、メニューも限られ、鮮度や調理方法に限界があるようで味が大きく落ちるところがあうようです。
かつて、イオンが商店街を淘汰してしまい、地元の生鮮を扱う店が無くなり、地域の食文化さえ崩しかねないと非難されたことがあります。
私は商店街の店屋の家で生まれ育ったので、商店街が当たり前に全ての買い物の場と思ってましたが、スーパーやコンビニ、ドラック、ネットの時代を経て商店街にある店も様変わりしました。
そして商店街の中で羽振りの良い店が、企業型になってテナントで支店を出して、そこが稼ぎ頭になっていた時期もあったのですが、もう集客だけでは儲けられない時代に入り、やむなく撤退していく流れなのでしょう。もう原点の商店街に戻る店もなく廃業されるパターンも多いようです。
それでも大手のモールのあくどいやり方にはくみせず、商店街で若い人が新たな業種の店をオープンしたり、こういう住宅街で商売を始めたりも息づいています。
大型モール、商店街、街中の店とそれぞれ棲み分けができれば良いのです。