京都人の気質 マラソン、サッカー、観光

 昨日(2月16日)私の住む京都市内で、観光名所を回る京都マラソンが開催されました。京都人はマラソンや駅伝を応援するのが好きなのか、冬の間に全国高校駅伝(男女) 全国女子駅伝、車いすマラソンなども開催されます。
 そんな中で、市民の一部の声として、たださえ混雑しているのに交通規制までした上、赤字を出してマラソンをやるのは迷惑という批判的なものが上がり物議を醸していました。私の友人もランナーで参加し、市民の健康のためのマラソンとしては一定の役割はあるのでしょうが、観光地を回るというコースは、他の地方からの集客目当てで、コンセプトは曖昧です。
 マラソンの交通規制は観光ルートを市民ランナーが長時間かけ回るので、駅伝よりも長く、大規模で予算もかさみます。見直しの余地はありそうです。元々、三大祭りや桜や紅葉の時期などに比べ、観光客が冬枯れの頃に駅伝やマラソン開催に手を挙げた経緯もありそうですが、今やインバウンドのおかげで、曜日もオフシーズンもなく市内観光地は混雑が続きだしています。 

 インバウンド増加で、観光地近くのに住む人など、バスの混雑やクルマの渋滞、観光客のマナーの悪さに、オーバーツーリズムの弊害も何かと話題になります。
 それでいて、京都市の財政は破綻寸前に追い込まれていて、市バスや市営地下鉄も高い上に値上げ、市民税や健康保険料、介護保険料、水道料金、固定資産税と、周辺の宇治や大津に比べて割高で、住みづらくなっています。

 観光客や外国人が来て、市が潤えばいいので我慢せよという反論もあります。確かにインバウンドの恩恵は、少子高齢化の日本のどの自治体にとっても、贅沢は言えない恩恵のはずです。ところが、確かに実感としても、外国人が多く来ても、市バスも地下鉄も安くはならないし、税金など公共料金も高いままかむしろ上がる一方です。個人の店で伏見稲荷や清水寺の前に立地にあってボッタクリ価格でウハウハ儲かるところでもない限り、普通に暮らしているとほぼ恩恵はなく、デメリットが多いのです。

 ようやく宿泊税とかいうのを先の市長選でも公約され、最大1万円とか導入されますが、どこまでの効果で何に回すのかもイマイチ分かりかねます。

 京都人というのは、意地悪な印象もありますが、一見冷めていても、おもてなしは好きで、マラソンなどで多くの地方からのお客さんが来ることは嫌がっているのではありません。異邦人を受け容れ、歓迎する気質はあります。
 それでも限度があるのでしょう。街が汚れ、人だらけでは、住んでいられないですから当然です。サッカーのスタジアムも隣接の亀岡市に譲りましたが、正解でしょう。それほど熱心な市民は少ないですから、市内の西京極でやっていた時期などガラガラでした。
 街の人は自分たちは元々ホスト役で、土日は観光客を迎える立場という意識があるので、サッカーや野球を毎週のように熱心に応援に行けないのです。娯楽や文化なら、お金を出せばそこそこにありますから、そこらは冷めているところで、しかたのない点です。
 ただ、半導体など儲かっている地元大手企業があって、これほど観光客が来て、市全体の収支が破綻した夕張市に次ぐぐらい悪いというのは、やはり問題です。
 闇が深すぎます。
 市が切り詰めるところは切り詰めるにしても、どこがザルなのか、穴の開いたバケツのように抜けて、お金が流れるところを見つけないといけないでしょう。大阪や名古屋はけっこう財政を立て直し、改革を進めました。京都の闇は深いと言いますが、市長や公務員がえりを正して、しっかり問題を見据えて頑張って欲しいものです。

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