
昔は新聞やテレビの報道というと、みんなが真実とまでは行かずとも権威あるものと認識していました。「新聞を読んで勉強しなさい」ともよく言われました。就職活動でも、最近の興味あるニュースはという質問を受けたり、大新聞の記事から出題があったりしました。
自分が大人になり、いろいろ社会の仕組みや裏側を見聞きしたこともあるのですが、今はそういう権威などが良いも悪いも無くなっています。
新聞をとる人も減りましたし、テレビの裏側などもジャニーズ事務所やフジテレビの問題などで、その価値もモラルも一気に下がって見えました。
もともと、そんな権威や肩書は時には必要でも、ありがたがるほどのものではないのです。
三ッ星の評価の店、口コミ上位とかいうのも真実は会っても、盛られて作られたものだというのも、少し考えれば分かることです。
内閣総理大臣というのは、本来なら国の行政のトップで本来、日本国で最も肩書上エライ人のはずですが、巷間そんな尊敬の感情を抱く人は少ないでしょう。自分の目の前にいる上司や先輩などでも威厳のある人はいますが、実務上は社長だとか、監督官庁の認可や決済が必要な時があります。弁護士や医師、公認会計士、税理士、大学教授など、資格という権威がないとできないエライ仕事もあります。司法試験など難しい試験を受からないと、得られない資格で、常人より頭が良く勉強された権威のはずです。国家公務員でキャリア官僚になるなども、大変な難関試験を乗り越える、頭と努力が必要で、本来感心して、敬意を表すべき存在のはずです。
ところが、ある局面では、ある特定の人物かもしれませんが、弁護士でも金儲けだけの悪徳な者がゴロゴロいる。議員でも役人でも給料だけ高いけれど、何をやっているか分からないヤツがいっぱいいるような気がします。
政治や経済が行き詰まるとますますそんな気持ちが沸きます。長年作られてきた伝統や権威も今や、新聞のようなもので、真実も伝えていることも多くとも、それほど重用されないものになっているのです。
伝統や権威を持って素晴らしい仕事をしている人もいますが、それぞれ報酬に見合った仕事をして欲しいものです。
一人一人は伝統や権威にあまり惑わされなくともいいのです。