
こういうマニアックな取り上げ方もするネット情報も増えたので、つい行ってみたくなるもので、大阪をブラブラしたついでに、ディープな秘境駅まで歩きました。
環状線圏のミナミや大阪港からも5キロぐらいしか離れてない大手私鉄南海の市内駅なのに、一日の乗降客が100人程度で大阪市内で最も少ない閑散駅です。秘境駅は、地方のローカル線の山奥とかを連想されますが、こちらは立派な大都市圏、しかも南海電鉄です。
周りの立地や、環境の変化もあるのですが、2両の電車が来ても降りる人は1名いるかいないかで、自動改札は一応あるけれど無人駅で、トイレも改修か使用不可でした。踏切が駅の中にあり改札からホームまでの移動にもここを渡ります。古い駅の定番、昔のレールを柱に転用しています。
南海の通称汐見橋線、本来高野線の起点の汐見橋駅でした。岸里玉出で本線と繋がりますが、高野線はなんばからの直通が全てとなり、分断されて盲腸線のような支線になってしまいました。環状線などに比べ、ターミナルにもつながらず、工場や港湾関係の貨物移送も減り、閑散路線となってしまったのです。
人の少ない大阪、万博の賑わいの中、下町の情緒です。タイムスリップしたようです。
少し歩くと、木津川を渡る渡し船の乗降所を見つけました。自転車で利用する人が数名の、無料の大阪市の立派は公営交通です。そのさらに1キロ西へ行くと、尻無川の渡し船、水都大阪にはこのような渡し船がまだ7カ所も運行されています。全て無償で15分に1本ほどの、わずか1分で向こう岸に渡れる庶民の足となっています。高速道路の橋はあっても、徒歩や自転車だとかなり迂回になるので便利で生活には欠かせないのでしょう。港区、大正区、西成区、住之江区など、川は海に近く橋をかけるのも大変な川幅です。

万博会場の夢洲駅には、3分毎くらいに、新型車両の地下鉄が行き来しますが、大阪にはこんなにのんびりした時間がまだあるのです、
