闇が深いコメ価格、飼料直前の臭いメシにしては高い?

 コメの話題が政治からみや流通も含めてテレビで賑やかに続いています。小泉の独走、国民民主党玉木も暴言などもインパクトもありましたが、安いとはいえ古いお米に行列ができる姿もテレビで大々的に報じられました。
 古古古米とも言われる備蓄米が、その前の古米を入札した農協ではなく、みなさんになじみのある各地の流通業者、下記の61社を通じて販売されることになりました。
 早くも、店頭であっという間に並び完売したという報道や、食べてみた感想もニュースやオンラインでupされています。全国各地の店に並ぶのは時間的にもまだ難しく、量も大してない繋ぎ的なものでしょう。
 その内容は、
●申込数量:合計21万9691トン
 ・令和3年産:1万9823トン
 ・令和4年産:19万9868トン
●随意契約による政府備蓄⽶の申込みの確定:合計61社
 ・オーケー株式会社
 ・株式会社タイヨー
 ・株式会社三和
 ・株式会社マルアイ
 ・株式会社カインズ
 ・アイリスアグリイノベーション株式会社
 ・宮城商事株式会社
 ・株式会社ゼンショーホールディングス
 ・株式会社諸⻑
 ・株式会社JMホールディングス
 ・株式会社ベルク
 ・株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス
 ・株式会社サンドラッグ
 ・楽天グループ株式会社
 ・株式会社東穀
 ・株式会社ミスターマックス
 ・株式会社シジシージャパン
 ・アクシアルリテイリング株式会社
 ・株式会社OICグループ
 ・イオン商品調達株式会社
 ・株式会社松原⽶穀
 ・株式会社ヤオコー
 ・⼤⿊天物産株式会社
 ・株式会社イトーヨーカ堂
 ・株式会社リテールパートナーズ
 ・株式会社万代
 ・⽣活協同組合コープこうべ
 ・ゲンキー株式会社
 ・株式会社富⼠薬品
 ・株式会社ベイシア
 ・株式会社関⻄フードマーケット
 ・株式会社バローホールディングス
 ・株式会社ヨークベニマル
 ・コストコホールセールジャパン株式会社
 ・株式会社クスリのアオキ
 ・株式会社タイヨー
 ・佐⽵⾷品株式会社
 ・株式会社ライフコーポレーション
 ・株式会社百萬粒
 ・アスクル株式会社
 ・株式会社サンエー
 ・⽇本⽣活協同組合連合会
 ・株式会社サンディ
 ・コープデリ⽣活協同組合連合会
 ・株式会社平和堂
 ・株式会社コスモス薬品
 ・タカラ⽶穀株式会社
 ・株式会社クリエイトエス・ディー
 ・株式会社マミーマート
 ・アマゾンジャパン合同会
 ・株式会社オークワ
 ・⽣活協同組合コープさっぽろ
 ・株式会社藤井商店
 ・有限会社⽊下商店
 ・株式会社イズミ
 ・株式会社エイヴイ
 ・株式会社アークス
 ・株式会社PLANT
 ・株式会社サンベルクス
 ・株式会社JAライフ富⼭
 ・株式会社ドラッグストアモリ

「イオン商品調達株式会社」 「株式会社コスモス薬品」「株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」「株式会社サンドラッグ」「アイリスアグリイノベーション株式会社」「楽天グループ株式会社」株式会社OICグループ」「オーケー株式会社」「アスクル株式会社 」などとなっています。

「株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」はドン・キホーテでの持ち株会社です。イオンはじめドラッグやホームセンター、ディスカント系など、私もメーカー時代に経営幹部含め、バイヤーなどお付き合いというか丁々発止もあった企業が多く並んでいます。
 したたかな流通業の方々は、メーカーにとっても業界団体や、行政にとっても、厄介な相手でした。

 今回の農協の独占で価格が下がらなかったコメに、これらの業者が入り込めたのはどういう背景があるのでしょう。

 とことん排他するならできなくもなかったのでしょうが、どうせ捨てるかもしれない古いコメが、そこそこの値段で流通するので、そのぐらいなら構わないだろうと許された気もします。

 実際、いくらで卸したのか1500円とかとしたら、政府こそボッタクリです。外国米や古米を扱いなれた業者は、驚きあざ笑っているでしょう。

 高いブランド米、ブレンド米、備蓄米とおおよその3つの価格帯が別れていき、買う消費者にも格差がでてきます。イオンやドンキ、サンドラやコスモスが2000円で売るなら卸値は1500円以下、かつてはもっと二束三文な存在のコメでしょう。ここでも闇の争い、原価や条件など表に出ないものはあったのでしょう。

 JAが抱えたコメも怪しいですし、ここのモラルも支配欲も旺盛です。陰謀論ではないですが、独占支配が長く、臭いモノではなく臭いメシに蓋をしてきました。かつては、『産地偽装』外国産米が混入した農協もありますし、ブレンド米と言われる複数原料米は生産年や産地は誤魔化しもしやすいし、不正の噂があっても追及はかなり難しいことは想像できます。

 ちなみにかつて農政委員だった小泉さんは、この不正を声高に追及しようとして、族議員のベテランに諭されていました。今回はリベンジなのでしょうか。

 税や年金改革、政治資金規正法の問題がすっ飛び、すっかりコメで現政府の支持が持ち直すのは、やはり目の前しか見えない世論の愚かさです。

 ほんの1年前ブランド米が並ばずとも2000円で買えたのに、動物のエサ一歩手前というと失礼ですが、おそらく売れば500円以下の値段だった古いコメを喜々として行列に並んで買う人びとも少し異様に感じます。2000円でもぼったくられていることを考えれば、喜んでテレビのインタビュー受けてる場合ではありません。4000円のコメを買うお金がなくネットでこっそり買うならいざ知らず、店頭で堂々と買うのは何だかと思います。

 刑務所に入ることを『臭いメシを食う』と俗に言われました。その語源は諸説あり、刑務所の環境が悪くトイレの近くに台所や食堂があった説とか、混ぜる麦やオカズと相関して臭い説もありますが、供せられるコメが古古米でぬか臭いのが最近の受刑者の定説だそうです。

 騒ぎの後には、もう少し安くなって落ち着いてコメは流通するでしょう。結果として、庶民はぼったくられ政治や経済の既得権者がどう生き残るかが問題なのです。

 

 

コメントを残す

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.