
関西ローカル制作の番組だと思いますが、久しぶりにテレビで見た尾身茂さんを見ました。新型コロナワクチン対策の座長だか会長だかで一時期毎日のように登場していた人です。
ワクチン尾身氏は番組内で、「感染防止効果は乏しかった」と発言して大きな波紋を呼びました。「若者は重症化しにくく、ワクチンの副反応が強いため、接種は本人判断でと初期から訴えていた」と釈明していました。しかし、共演した橋下徹氏や倉田真由美氏らからは「そう聞いていなかった」とも反論されています。SNS上も切り取られ炎上気味です。
報道の在り方も、若者も含めて、「ワクチン接種せよ」というムードを当時は必死で醸成していたと思います。実際に若者の接種率も高くなっており、少なくとも「若い人は自己判断です、こんなに接種してもらっても意味ないですよ」というアナウンスは無かったです。
さらに残念なのは、番組の参加者と後でホンネを呟かれていたようで、「政府から言われたら、誰だってああいう言い方になる」という趣旨も共演者から伝わっています。
もちろん、人間弱いものですし、自分が信じたものを裏切ることになっても、自分を守りたいし、報酬や出世欲もあります。上から命令されれば「そんなことできません」とは言えないというのは、生々しいけどホンネとして正直なものです。サラリーマンでもそういうものです。
しかし、拒否することもできたはずであり、やはり組織の上に立つ人物が、「あの時、ああいったけど政府から言われたから仕方なかった」は残念な点です。
それが許されるなら、国や企業の大事なことが隠蔽されたり、粉飾や虚構がまかり通ることになります。
ある程度のインフルエンサーになると、政府の公報のような依頼もあるようですが、有名人になると、それを受けるかの判断も難しく責任は重いものです。
そして、コロナのような有事には、混乱でこうなったけど、実は検証すればこうですということも政府はやらないといけないのです。
国だって、間違いもするのですが、大きなお金を国民からの税金でやっています。戦術の判断はミスがあっても責めることはできないにせよ、検証は必要です。