
TOKIOというグループが、メンバーの一人のパワハラで解散ということです。すでにだいぶ前にアル中などの不祥事で一人退場になっても、バラエティ番組、音楽や役者は続きていただけに少し衝撃的には報じられました。テレビ局が、記者会見するという大きな事態でした。
しかし、国民的なアイドルグループのSMAPや嵐に比べると、どうも中途半端な存在といえます。たしかに人気番組はあり、JRの新幹線のチャイムになった写真の「AMBITIOUS JAPAN」や中島みゆきさんの楽曲「宙船」などもそこそこヒットしました。長瀬や松岡は役者として、そこそこ頑張っていた程度です。
このグループが紅白歌合戦に毎年出続け、24回も出ていいるのは、いくら何でも異常です。
今さら元ジャニーズ事務所の問題をあげつらってもですが、大したヒットもない彼らが序列なのか、忖度なのかで大晦日の当時国民的視聴率の大イベントに出続け、その勢いと威光そのままに民放の番組に出続けていたのですから、テレビ局の罪も深いです。
私は、音楽の先生をやっている妻と少し前まで毎年大晦日は一緒に紅白を見るのが恒例でした。歌の練習を怠っている大御所歌手にも辛辣で、結局はその何年か後に引退になるケースが多かったので、さすがと思いました。そんな中で、TOKIOにはひときわ厳しい評価で、「歌も楽器もダメで、ヒットもしてないしグループとして花もないのに何で出てる分からない」というダメだしでした。
ジャニーズ系でも、役者はしっかり芝居をして、礼儀もいいようですが、スタッフに暴言や暴行まがいは人として論外で残念です。
やはり小さい頃から、厳しいとは言え、世間とは違う世界で、世の中を知らずに育ち、人気が出るとチヤホヤされてばかりで、社長があのような性癖の人で、黒でも白で通ることを見て、従ってきたら、人間は歪んでしまうのでしょうか。
踊りや歌の上手い、可愛い男の子を囲い、権力を持ち続け、肝心の報道さえも隠蔽され、ゆがめられていました。悲劇の余波のようなのが、今さらのTOKIO事件です。
この程度の事件、以前ならマスコミは絶対放送できないですが、ジャニーズ事務所の呪縛はなくなり、今度はテレビ局などが知っていたのに隠していたことそのものが体裁悪く、時間もかかったのでしょう。
NHKや民放各局に今さらモラルや公正な報道を求めても、何だかという感じです。「ドラマは良い内容」とか、「報道は良い」とか、俳優やタレント、芸術家にそういう厳格さは求めない人もいるでしょうが、事実として犯罪が分かっていたことは報道することはマスコミの義務であり、使命です。
都合のいい時だけ、アリバイのように正義感を振りかざし、弱い者を助けるのではなく、強い者にだけ味方するのでは、まともな報道機関ではありません。そこまでの理想は無理としたら、国民はリテラシーを持ち、報道されるタイミングや内容のウラをよく考えることです。