
参院選公示前日の発売で、動画サイトを中心にご本人もご主人もたくさん出演され、結構話題を呼んでいます。
日本の政治のウラというか、選挙の内幕が、本当にリアルに細かく描かれています。実はご主人も昨年本を出されていますが、インパクトが全然違い、暴露具合もですが、本当に本人の人生がナマで語られて熱くなる感じがします。
そして、今はアラ50で、だいぶストレスや鬱を乗り越えふっくらされらアンリさんですが、議員当選当時のポスターなどの写真でも、スタイルの良い美人さんなのです。有名人で、政治家や学者の美人は、マスコミの好いエサで、事何かスキャンダルあれば徹底的にたたかれます。信じられないほど、ワイドショーなどの電波を使い、犯罪人の印象を世間に広めます。
日本の司法制度の問題、司法取引で、大物裁判の証拠や証言のためには、不逮捕を条件にするなど、歪んで曲がった真実を、大衆は信じ込み、あたかも義憤のような感情で、逮捕者のリンチに加わります。
かつてあった堺雅人主演の「リーガルハイ」というドラマのセリフを思い出します。
「この国では世間様に嫌われたら有罪なんです!法治国家でもなければ先進国でもない。魔女を火あぶりにして喜んでいる中世の暗黒時代そのものだ!証拠も証言も関係ない。高級外車を乗り回し、ブランド服に身を包み、フカヒレやフォアグラを食べていたのだから死刑にしましょう。それが民意だ。それが民主主義だ!なんて素晴らしい国なんだ。民意が正しい。みんなが賛成していることならみんな正しい。ならば、みんなで暴力をふるったことだって正しいわけだ。私のパートナー弁護士をよってたかって袋叩きにしたことも民意だから正しいわけだ。・・・冗談じゃない。冗談じゃない!!!本当の悪魔とは、巨大に膨れ上がった時の民意だよ。自分を善人だと信じて疑わず、薄汚い野良犬がドブに落ちると一斉に集まって袋叩きにしてしまう。そんな善良な市民たちだ」
長くなりましたが、多くの政治家や有名人の逮捕は見せしめに近いもので、少なくともその人だけがとても悪い犯罪を行っていたものではないのです。それでも世間は本当の罪状さえ知らずに、「昔悪いことをしてた前科者」として、浮かび上がることをなかなか許さないのです。
今回の選挙で国民民主党で出るでないの山尾志桜里さんもそうですし、議員は続けていますがエッフェル塔の前で写真を撮っただけで炎上しバッシングされた松川るいさんも今だに出てくると叩く人がいます。政治家ではないですが、STAP細胞の小母方さんとかでも、嫌いな人は、とことん嫌いで、他の誰もがやっている、『お化粧』や「コピペ」のようなことさえ、絶対に許さないのですから世間は恐ろしいです。
もちろん、一つの事象として、事実が許せないという意見の方もおられますが、ほぼ共通するのは、「誰かチクった黒幕がいること」「同程度に悪い奴はいっぱいいるのに、その人だけが抹殺された」「そこそこに美人でマスコミにウケルる虐めが絵になる人」です。女性の、少し見た目のいい議員や有名人へのマスコミバッシングは、熾烈を極めます。
河井アンリさんも、本当の地獄まで落とされ、彼女なりの才能と力で心を取り戻し、何とか出版をするまではいあがってこられました。
本人直筆のイラストで、面白く軽く読めます。その実態は、本当に地元の県
議会の嫌がらせで、辛酸をなめ苦労の果てに当選したのに、選挙違反を問われ、まさに地獄に落された一人の政治家の生々しい書記であり、夫婦の愛憎の物語でもあります。
自伝的なものは、自分側に都合よく書かれているのだろうと思う向きもあるでしょうが、その次元を超えたリアルなものがあります。
広島県ということで、岸田文雄現首相、今何かと話題の宮沢洋一、引退したものの大物政治家亀井静香、そして当時の党本部安倍晋三総裁、二階俊彦幹事長(当時)と宏池会と、清和会の党内どろどろの暗闘が、想像するよりもはるかに泥臭い、お金まみれな権力争いの醜さが政治の世界なのだと、思い知ります。
また、著者およびその夫が、逮捕され有罪で勾留されたことをもって、カネまみれの汚い政治家が何でエラそうに軽い本を出しているのかと、顔をしかめる人もいるでしょう。
これには、政治の世界もですが、そこにつながった司法の世界や、マスコミもまた似たり寄ったりの、片寄った汚れのある世界だということを、知らないといけません。
回りがみんな同じようなことをやっているのに、なぜ彼女だけ逮捕されるのか、それも日本の司法らしい問題ですし、マスコミも国民に逮捕=悪い奴の印象をつけます。
しかし、楽々100キロ出せる高速道路で、ネズミ捕りをされ、なぜかその地点は80キロになっていて、運悪くそこで25キロオーバーで捕まってしまうようなものです。「みんなやっているのに、私だけ捕まり要領が悪いだけ」「そもそも、あんな見通しの良い道が80キロ制限なのがおかしい」と自らの罪は反省しない人で、道交法の不満をあげつらう方が多いでしょう。
公職選挙法で規定されたウグイス嬢への一日1万5千円の上限など誰もまともに回れず、脱法の手段だけ考えるような法律は、すぐにでも改正すればよいのにと、本当に笑いながら怒りたくなります。
日本中で誰も守っていない、ウグイス嬢のバイト上限額などで、議員や市長を辞職して逮捕さえされる場合があるのです。要領よく別勘定で計上したら逃れられるというのでは、倫理も何もない立法の怠慢であり、リークした側が司法とマスコミを使って、踊らされる国民が魔女狩りを拡大するのです。
選挙違反はそんなものです。しかも、集団で捕まっていない、地方議員や、国会議員も多数います。厳密にやれば議員もいなくなるほどでしょう。
選挙制度自体、相当変えないと無駄、無理です。
役所に勤めていると、多くの同僚が投票事務応援に日曜早朝から行きます。
それはご苦労なことですが、労働ですし、どこかで代休も撮らないといけないし、人件費換算でもそれだけで大変なお金です。
選挙カー街宣車、事務所の設置、ポスターや公報の配布でもバカにならないお金が飛んでいきます。それこそ2万円などでは何もできない浪費ですし、またそこにつながる利権もあるのです。
いきなり解散とか、辞職して出直しとか言いますが、それも必要な場面はあるにしろ、この程度の民意を確かめるなら、セキュリティさえしっかりすれば、スマホや地デジテレビのボタンで選ぶので十分です。
投票率、本当に上げて、本当の民意を知るなら、もっとまじめに選挙の改革をしないとと思います。
とは言え、あきらめて棄権ではなく、民意を最低限示す投票行動は大事です。少なくとも今の選挙制度で後援会を作り、頭を下げて、盆踊りまでする政治家に自分がなれないし、アンリさんのように努力して政治家になる人を尊敬しています。
