
岐阜市が廃止された名鉄の市内線路盤を中心にLRTの構想があることが報じられています。
長く街に定着していて今年広島駅に直結となった広島の路面電車、広電は地方都市での成功例です。
最近では、宇都宮市が最新のLRT開業のモデルとしても有名です。富山をはじめ、全国に市営や私鉄も合わせて、路面電車はそれなりに残っています。
一方、大阪、名古屋、京都、神戸、福岡などはモータリゼーションの流れで地下鉄線になり路面電車は全廃されました。
私の住む京都でも、そんな路面電車を復活させる案が浮かび、実はLRTの調査が始まっています。
しかし、市電の廃止からは既に40年以上経ち、地方都市とは比べられないクルマの量と、道の狭さなど、課題のハードルは高いようです。
昭和の終わり頃には、地上の道路はクルマ優先にして、地下鉄建設に期待もあり、そこまでのコスト負荷は想像できなかったのですが、結果を見れば致命的な悪手でした。
インバウンドの影響で、観光客は過去最高を更新し続けて、何とかバスの混雑を避けて、輸送力を増したいところですが、バスやマイカーは渋滞し溢れています。比較的環境に優しく、大量輸送できるLRTが主要鉄道駅と観光地、繁華街を結べれば理想的ではあります。
何よりも地下を深く掘り、バリアフリー対応施設など、かなりのスペックを求められる地下鉄は、出たさえ採算性は難しくなっています。ましてや、京都市内では遺跡が発掘されたり、地下水の問題があったりで、地下鉄の延伸は無理がありすぎたのです。
何もかも中途半端な都市計画が残ってしまいましたが、アイデアを絞り、力強い推進力で古都の交通を革新して欲しいめのです。
地方都市の成功例は、当てはまらない部分もあれば、参考に、できる点はあります。
何より、人口減、過疎、高齢化、経済の低迷に苦しむ地方都市は、観光や産業誘致など必死に取り組んでのLRTです。その意欲や必死さは、観光客が多すぎるという、どこか贅沢な悩みの京都市も見習うべきとこです。
