
日本初の女性宰相と思われた高市さんですか、ここへ来て公明党の連立離脱など難しい問題が噴出しました。
今週にも臨時国会が召集されて、首班指名、組閣の予定が少なくとも1週は延びるようです。
それまでの、野党の合従によっては再び自民党が政権から転落の可能性すらあります。
これからの政局は別にして、一国の政権を担う決定が、政策とか人物ではなく、党の数合わせ、勝ち馬に乗るのが有利だと囁かれる多数派工作に委ねられるのは何とも残念です。
選挙で勝つには多くの人の信任が必要で、ポピュリズムから抜けられず、意に沿わなくとも、票のためには頭を下げる面はある程度仕方ないとは思います。
そして、当選を支えたものには、論功行賞としてポストや権限を与えないといけない、その理屈も分かります。
人物や政策が優れなくても、世話になった人物を重用するのは、一般的にも仕方がないことです。だから今回の高市さんの麻生派重用と、岸田、石破グループを冷遇するのは当たり前と言われれぱそうです。
全てを実績、実力順ではなく、大人の対応、政治的配慮とも言われます。
会社でもよくありました。不正や失敗をしても、親分肌の派閥の上司が庇ってごまかしてくれる。恩に着た部下は、親分のイエスマンになり、逆に親分の懐刀になって、強引なこともスレスレの汚れた仕事も無理してやります。出世するのはスネに傷あっても親分の秘蔵っ子になります。
組織では仕方ないと言われながらも、まっとうにやっている人にとっては、何でアイツだけ優遇されると不満が残り、上に立つものの力量が足らないと、組織は揺らぎます。
リーダーに立つ者には、意に沿う子分も必要でしょうが、部下の力量が変わらないならまだしも、力はちゃんと公平に評価していかないと、組織は弱るのです。
よく言われるように、平時なら凡将でも務まっても、今の日本のように、有事に近い緊急課題が多い時は、全員を適材適所、緊張感のある登用をしていかないと、船は沈むのです。
日本が沈む泥船にならないことを祈ります
