WBCあえてアマノジャクに問題を語れば

 WBCは予想通り日本では盛り上がり、準決勝で劇的なサヨナラ勝ち、決勝でも本場アメリカに競り勝ち、ドラマや漫画のような展開で予想以上に盛り上がりました。
流れに竿さす逆張りでもなく、コロナ禍や物価上昇などで元気のなかった日本に侍ジャパン世界一のニュースは素直に良かったと思います。

 最後に勝ったのが日本なので、これ以上の興奮はないわけです。日本は史上最強のメンバーを選りすぐり、決勝ではもう登板しないと言われていたダルビッシュ、大谷がリリーフ登板して締めくくりました。

 誰もが日本の優勝に快哉を叫んでいる時に、繰り返しですが水を差すつもりはないですが、少しだけアマノジャクとも言われるかもしれません。課題点というかあれっと疑問に思ったことを挙げておきます。
 まず、大会のレギュレーション、組み合わせが準決勝になって急に変わった件はやはり問題です。結果としてアメリカと日本の決勝戦、まして大谷とトラウトの夢の対決が最後で良かったという向きもありますが、それを許しちゃうともう、大相撲やプロレスレベルになります。優勝候補同士が、決勝までで潰し合うのも真剣勝負でのレギュレーションで仕方のないところのはずです。サッカーのW杯でこんなことは考えられません。まだまだ、花相撲的な大会だという印象を強めた今回の突然の対戦変更でした。日本の21日祝日準決進出は決まっていたと考えてしまうと、全てが〇百長でないにせよ、この決勝戦を主催者側が強く推したっぽく感じられてしまいます。

 メキシコはメジャーの主力投手2人が日本戦前に所属チームとの申し合わせで離脱しています。メキシコの3番手や4番手は正直力もコンデションも今一つで日本の逆転劇に繋がりました。あそこまで日本のメジャーリーガーが身体を張り、気力を漲らせ、決勝まで出まくっていることを考えると、限られた条件の相手と一方的にガチンコしているようで、これはと思います。もちろん、日本が最強メンバーをそろえガチに優勝を狙い勝ったことで、大会の価値は上がり次回以降相手もメンバーを揃え盛り上がる成長過程の大会であれば、それはそれでいいのです。
 シーズン前という期間も問題はあります。プエルトリコのクローザーでメジャーのメッツの守護神でもあるディアス選手がドミニカとの激戦を制した勝利の後、大怪我をしてしまったのも難しい問題を浮き彫りにしました。競技に負傷はつきものですが、メッツとは5年135億の大型契約をしたばかりの選手の負傷は、シーズン前の大会の位置づけを難しくします。試合中ではなく、終了後のアクシデントなので何ともですが、1シーズン棒に振った選手も球団も真っ青です。
 その他の選手、日本チームも、鈴木誠也外野手、栗林投手が体調面で直前辞退、源田遊撃手が負傷しました。その他の選手も普段の年とは違う時期から違う環境での練習や、移動、試合を経験しました。日本は優勝しましたし、今回集まったメンバーがこの経験を活かし成長するとは思いますが、今シーズン疲労蓄積での故障や、不調にならないとは限りません。逆に温存した国の代表や、辞退した選手が代表選手を上回るケースも出てくると、大会の評価は変わってきます。

 栗山監督は、選手時代は決してスター選手、大選手ではありませんでしたが、マネジメント力は大いに評価されています。元日ハムの監督だった彼でなければ、大谷やダルビッシュを招集し、あそこまで投げさせられなかったとも言われます。
 しかしそうなると今大会の優勝というのは、選手の力量や監督の采配というよりも、折衝力や政治力の意味合いが強くなってしまっています。予選リーグから準決勝まで日本の選手層は他国チームを圧倒していました。良い選手をリミッターなしで集められれば、へぼが監督をやっても勝てます。かつては胸を借りた大リーガー、日本なりの弱者の戦術などが入る余地がない感じなのは、複雑な思いです。
 潤沢なメンバーにしたため、パ・リーグの本塁打王がほとんど代打だけの控えに甘んじ、セーブ王もほとんど出番なし、追加召集選手もほとんど出番なしで終わりました。ある意味そういう冷遇がイヤなのと、チームとの調整で辞退した選手もいます。今回選ばれて使われなかった選手も文句は出ない雰囲気ですが所属のファンとしてはやはり失礼な扱いと言えます。連携を試し、調整をはかるオープン戦の大事な時期にほとんど出番なく終わった主力を迎えるNPBの球団も、本人も複雑なはずです。興行的にも、活躍した一部のNPB選手はいいとしても、出番のなかった主力の球団は難しいイメージがあります。
 野球というのは、攻撃と守備がある程度力量が合わないと、全く試合が終わらないし、面白くない難しい面を持つゲームです。世界大会に、国籍では強い選手でチームが集まらず、メジャーから日系などルーツ選手を貸し出す許可をするなど伝導の意味合いもあるのです。それもゲームや大会を面白くするためです。

 それならば、勝つだけではなく、召集した選手はちゃんと出番を作らないと、疲労など関係なしに連投とか出番が偏るのでは、勝った方はいいですがその場限りで誰もが面白いゲームになりません。
 球数の制限もなのですが、せっかく細部をレギュレーションで決めれば、もう少し突っ込んだものがないのかと思います。
 何だかもどかしいことが多く、そうなるとつまるところ、WBCの優勝ってどれだけの価値があるの、代表を選ぶところでシャカリキになった国って日本だけじゃないかとなります。大谷が真剣な表情で必死になり叫ぶ、村上が苦悩から立ち上がる、近藤や吉田の冷静でもスゴイ技量、佐々木をはじめ投手陣の粘投、どれも否定するものではないです。選手が頑張っただけに、その周りの人も含め、今後もしっかりした大会にしていくように関係者が熟考していくのと、少なくとも今シーズンはWBC選出の選手たちが怪我無く活躍することで、優勝の価値をさらに高めるのだと祈念します。
 個人的には私は実力世界一を野球で決めるのは一発勝負では難しいような気がします。サッカーのような多くの国に広めたいこのような大会はエキジビション的な意味では必要です。それとは別に、どうぜ強豪国の数は限られるので、ラグビーのような対抗戦にしてホームアンドアウエイの数試合戦い雌雄を決するガチンコの実力世界一決定戦が良いのではと思います。

異次元の少子化対策は現役&年金世代の理解あってこそ

 やはり、今物価高の問題が一番大きいのか、光熱費や食費も上がると税金や健康保険介護保険料などの社会保険料への風当たりが強いと感じます。年金に対して不安と不信は強く、年金保険料を払う世代は高いと訴え、年金を貰う世代は「給付が少ない、下がった」と漏らします。
 年金からは後期高齢者保険料や介護保険料が天引きされる方が多いので、年金の目減り感は強いです。国民年金だけの人や、厚生年金の加入期間が短い人は元々年金だけで生活するには厳しいのですから、マクロ経済スライドで少し下がろうがあまり関係はないのですが、やはり減額されると不満は大きくなります。
 年金に関しては、私も何度かこのブログで書いています。大きなポイントは年金を受給している世代で、特に潤沢な年金を貰っている人から、少し若い世代に回せる資金を回したいのですが、全体のレンジを変えないといけません。それは徐々にやらないといけないと考えられますから、総額の小さい人も含め年金は実質少し目減りするぐらいの感じで減額して、現役世代に回しているのです。

 ただ、事情はどうあれ、100年安心と言われた自分の年金の振り込み明細が減ったうえ、物価は上がる一方で、今さらという不安が不満となり爆発しそうです。頑張って、日本経済を発展させたわし等の老後資金を減額するとは何事か!です。でも政府も財源はどこかを削るしか大枠では少子化対策などできません。これから、子育て、少子化対策にお金が回るなら、高齢者への優先順位は下がります。要は「子供のために我慢してくれおじいちゃん」というのが国中なのです。これはよく説明しないと、選挙で総スカンです。外交や安全保障、他の経済対策で加点しても、一気に減額されます。
 一にも二にも説明です。本来孫のためなら、自分のことは我慢できるのが高齢者世代です。理解をいただくしかないのです。

春分が1年の始まり

 西洋占星術での、いわゆる12星座は3月21日からのおひつじ座が常に最初に書かれているのはよく見かけるところでしょう。1年の始まりは、1月1日でも4月1日でもなく、春分点である春分の日からです。季節も日本では春夏秋冬と言われ、春が始まりで、寒さも彼岸までと言われ、桜などの花が咲きだし、木の芽が出だし、虫や動物も活動を活発にします。

 桜の季節が卒業、入学、就職とも重なる日本ですが、とくに昨今は温暖化で春分あたりが桜、ソメイヨシノの開花時期に重なる年も多いです。
 桜の咲く場所での別れは特に感慨が深まり、別れや決意の感情は強くなります。
 4月からの新生活や、新体制への準備時期で期待とともに不安もいっぱいの人もいれば、大きな変化はなくありふれた日常が続く人、さまざまな人に平等に季節はめぐります。

 季節への感傷とともに、決意を強くでき、心を清らかにできるのは日本人の強みかもしれません。春分の日は祝日で、先祖のお墓を詣る習慣の方も多いでしょう。心を整え、新しい1年に臨んでいく、ととも大切な日にすることで、1年が意義ある年になっていくのです。
 

旅は少し早い年度替わり

 今時時刻表の大判を買うのはマニアだけでしょうか。毎月買う人もいますが、私は大きな改正の時だけです。
 この春はコロナ禍から戻り、少し明るい話題もあります。首都圏では新横浜駅、関西では大阪駅のうめキタのアクセスが今改正では目玉です。都市部のアクセスがよくなる反面、地方都市は本数削減が止まず、さらに4月からは運賃もバリアフリー対応で値上がりするところもあります。
 会計年度、学年度は4月1日から、占星術が春分の明日21日スタートです。JRの時刻は一足早いダイヤ改正です。新たな旅立ちに期待より不安の多い人もいるでしょう。私も不安な一人です。
 それでも、この時刻表を眺め、新しい年度を迎える体制には何かワクワクするモノを感じます。日本中のどこかで、新しいチャレンジをする人々、新たな旅が生まれているのです。
 明日はいよいよ春分、桜も咲きだし、前に進む季節です。

1976年7月 Gメン75沖縄3部作レビュー

 先日Gメン75の話を書きました、その中で沖縄3部作について詳細をレビューをそのうちと書いておりまして、ようやくDVDをじっくり見ました。

  第59話「東京ー沖縄 縦断捜査網」
  第60話「暑い南野島 沖縄の幽霊」
  第61話「沖縄に響く 痛恨の縦断」
 以下ネタバレです。
 昭和51年(1976)年7月3日から.3週続けてという、2時間半以上にわたる、オール沖縄ロケという今では考えられない映画並みのスケールであり、異色中の異色ともいえるギャンブル的な試みの力作です。タイトルだけでは60話はホラーみたいですが、完全な連続ストーリーになっています。しかも見ているものは前編とも後編とも謳っていないのでいつ終わるのかもわからないで見せられていました。
 当時の刑事ドラマ、アクションドラマは多くのレギュラーがいるものの全員が総花的に出るのではなく、それぞれ一人のレギュラーが主役になってゲストと対峙し厖大なセリフをこなすパターンが多かったのです。この3部作でいうと、シリーズ前半紅一点の響圭子刑事を演じた藤田美保子さんです。朝ドラ「鳩子の海」でデビューした背の高い女優さんですが、朝ドラ時代も子役が好評の後、当時としては大女の藤田さんは不評で、その後も今の朝ドラ女優ほどドラマ、CMには出ておられません。しかし、Gメンの女刑事はハマリ役でとくにこの沖縄三部作で、沖縄問題の奥深さを知り苦悩する役をよくこなしています。沖縄人から罵倒され、地元刑事に逮捕拘留されるわ、罠にはまり米兵に暴行寸前、犯人を逮捕するもハブに咬まれ瀕死の目、最後は逃げる米兵と銃撃線で腕を負傷しながら発砲と自ら体当たりの演技で、沖縄の悲劇を日本人の目で体現していきます。

 戦時中からの本土の日本人への恨み、異民族に支配され続けた28年の沖縄人の葛藤がいろんな場面で表れ、なかなか今の時代のドラマでは難しい表現も多くでます。
 普天間基地の周辺を舞台に、米兵に性的暴行を受けて、まともな裁判すらなく泣き寝入りとなった二人の女子高校生の家族が刑事となり、米兵に復讐を企図するところが事件のきっかけです。東京と沖縄で刑事になっている二人とその妹も含め、全員が最後には非業の運命に向かいます。Gメンたちにも沖縄の壁と、米軍の壁が立ちはだかります。

 「サインはV」で白血病のバレー少女を演じた台湾出身の范文雀さんが、自死した妹の姉役で記憶を失いながら切ない恨みの唄を披露します。
 のちに刑事役でシリーズレギュラーを果たす范文雀さんこの頃は透明で無垢な印象の美人です。
 家族の復讐を誓う刑事に、川地民夫、織田あきらさんが熱演。そして仮面ライダー初期で緑川ルリ子を演じた森川千恵子さんが暴行された後、ホステスとなる悲しい運命の女性を演じています。前半は女子高生役、後半はアバズレたホステス、そして最後はほぼすっぴんのような笑顔のない難しい役どころを見事に演じています。長い髪のキレイな美人女優さんでした。
 昭和特撮ファンは米兵とつるむずるい悪役で「キャプテンウルトラ」の中田博久が、同番組でキケロのジョーを演じた小林稔侍が刑事役で出演し、同時にテロップで出るのもニヤリとさせられます。
 
 本土復帰後も米軍の不平等な裁判、犯罪者も逃げ込む米軍基地、そして本土人を信じないで、経済は基地に依存する沖縄人の悩みと、この時点で多くの沖縄の苦しむがハードに描かれます。少しスカッとするのは、やはり丹波哲郎演じる黒木警視の米司令官への英語でのまくしたてだけです。ほとんどの関わった沖縄人を救えず、最後も苦しみぬいた響刑事の怒りの発砲は命中したのか、わからないままでエンディングです。
 

1976年高校生を熱くさせたハードボイルド

真木千恵子と織田あきら

球春 やはり野球の国?日本

 センバツ高校野球がコロナ対策の制限なしで3年ぶりに通常に開催されます。
 WBCも日本が大谷、ダルビッシュ、佐々木、村上らドリームチームとも呼べる最強布陣で快進撃で、東京ドームも満員、視聴率も40%以上を稼ぐ、まさに球春でコロナも消し飛ばされる躍動です。

 WBC日本代表はメジャーリーグのスターや日本の各球団の主力が集められ、4番やエースでも控えに回るぐらい贅沢な選手層ですから、おそらく優勝に近づくでしょう。世界的にもトップレベルのプロリーグが少ない野球ですから、WBCにお金をつぎ込んでいるのは日本とアメリカぐらいで、大会形式も日本が決勝に行けるように組んであります。
 世界的な野球人気普及の命題もあり、サッカーのW杯のような国籍要件はなく、ルーツがある国から出場でき、ヨーロッパ等からアメリカに入った人がイギリスやイタリアの代表となり多くの国と地域が参加した世界大会の雰囲気は出ています。それでもシーズン前のオールスター戦という意味合いは強く、投手の球数制限なども、米メジャーの投手のオープン戦での調整過程に合わせています。
 先日は日本の源田遊撃手が負傷して、復帰はできそうですが、プエルトリコの抑え投手ディアス選手はメジャー大型契約をしているのに重症のようです。シーズン前の大会で負傷をしてしまうと元も子もない感じです。

 大谷選手は切り取られないインタビューでは「楽しむ」という言葉は必ず使い多用しています。「大事な試合」ではあり、ベストを尽くすのは当たり前でも国の名誉のために何が何でも危険を冒し、選手生命を縮めてまで身体を酷使するものではありません。ベースボールはプレイボールで始まる楽しむものですし、戦さではないのです。
 WBCが始まった初期や、当時のオリンピックの野球でも、当時のファンやプロの監督でさえこの球数制限の感覚が分かりませんでした。エースの連投や、犠牲精神、そこからの命懸けのプレイが日本の野球美学だったのがつい最近です。

 それにしても大谷の体幹にせよ、他の選手の投打のパワーやスピードにしろ、もうすっかりアメリカなどの外国人に勝るとも劣らないようになったのはスゴイ時代に来たと思います。

 あとはこの人気で底辺、裾野が広がることと、人気のある試合とは言え3時間超えはやはり長すぎです。ピッチクロック(投球時間間隔の制限)、ワンポイントリリーフが禁止になったのなどは良いことですが、イニングの間が長すぎです。投手交代の人数も負傷以外は制限でもいい気がします。
 放送権料がからむのでしょうが、地上波テレビのCMタイムを長々とるのは止め、試合中のバナー広告などにして、5回、7回ぐらいに少し間をおく程度で、サッカーのように集中すれば2時間半には収まります。WBCがいくら盛り上がっても、スターが全て日本のプロ野球に揃うのではないので、地上波のプロ野球中継はそうはないはずです。完全中継はBSやネットだけで、そもそも3時間もテレビの前で釘付けは無理です。
 故野村克也あたりでも、ワンポイントリリーフは好きな戦術でした。弱者の戦略が好きで予告先発にも反対でした。そういう長く時間かけた戦術の野球の好きな人もいるでしょうが、時代は変わっています。野村理論の配球などで通用する戦術も面白さも残ってはいますが、今は鍛え上げた人気選手の正々堂々のパワーと技量のぶつけ合いがメインになっています。
 WBC後のNPBの盛り上げというのは、一つの野球人気の正念場でもあると思います。

ルール、法律の解釈 国会除名→逮捕

 法律というのは莫大な量の条文があり、かつ全ての社会生活、人間の行動、そしてその変化を網羅しているわけでは当然ありません。
 法律のウラを知って、巧妙な犯罪すれすれの行動をし、逃げているものが捕まらないこともあります。頭のいい方が何とか罰する法律を見つけて逮捕、起訴に結びつけている場合もあります。

 悪質なホームレスへの虐待などを、やや強引に法律を適用して罰している例も最近ありました。

 ガーシーの国会議員の資格はく奪、逮捕への流れは確かに強引ではあります。違和感を覚える人もいるかもしれません。国会議員を簡単に辞めさせることを与野党一致で決議してしまうのは、場合が場合なら今後恐ろしいケースもあります。いつも何でも反対の共産党やれいわ新選組さえ賛成に回るということは、あらかじめ我々の知らないガーシーの行状が伝わっていると思えます。何とか逮捕しないと、国の根幹を揺るがす犯罪者だとして、与野党全会一致で除名を決議して、逮捕状請求に結びつけたと思われます。
 申し開きも裁判もないわけなので、推定無罪の原則からはおかしいのですが、これもまた機会を逃さないため強引に進められました。
 ガーシー元議員が本当に悪なら仕方ないのですが、今後もこの強引な手法が適用されるケースが増えると怖いです。ネット系政党により政治、選挙の在り方が変わっていく時代の変化が前回選挙から見られました。その一翼を担った党の問題だけに、改革がとん挫して時間が止まるかもしれないのも難しい面です。

青春18きっぷもそのうち無くなる? グループとしてのJRの面白さ、サービス低下

 春休みのシーズンにも青春18きっぷが売り出されます。JR各社ごとにも企画切符はありますが、普通快速だけとはいえ、全国で乗り放題になるのは青春18だけです。青春とは名付けられていますが、年齢制限はなく中高年のファンも多いです。この企画切符の発売がそろそろ中止になるのではと、ファンから危惧されています。

 体力がなくなり、やや長い普通席が難しい高齢者にはグリーン車に乗れる各社のパスもチョイスでき併用もできます。ロングランの普通が減り、青春18難所ともいえる本数の少ない県境や、盲腸線などを考えぬいてめぐるややマニアックなゲーム感覚で楽しむ向きも増えています。しかし、一般的にはいくら割安でも、対象列車、路線が減り普通座席に長々と乗り続けるのは苦行であり、存続が危ぶまれます。

 JR各社は赤字ローカル線の切り離しをぶち上げており、廃止か三セクの道をあと数年で歩む路線は増えます。新幹線の並行在来線も三セク化され、ズタズタに切られ短くなって、名ばかりの「信越」だとか「北陸」だとかの本線があったり、三セクを通らないといけない孤立路線も増えていき、現実的に青春18の将来的な継続が難しいことは想像できます。

 JR各社の分配や、都市部の深夜ルールなど、細かい問題で扱いにくいからとの話もよく出ます。JR各社は豪華な寝台を持つクルージング列車を、夜行として自社エリアだけで完結して走らせるようになりました。かつての東海道九州ブルトレが全廃したのも、JRの各社間の分配が難しいためと言われています。今、唯一残るサンライズ出雲、瀬戸も人気列車なのにこの理由で車両更新の時期には廃止が噂されます。青春18と並び、外国人旅行者向けのジャパンレイルパスも売り上げ分配が難しいと言われているので、各社にとって厄介なのでしょう。
 デジタルの時代で、ICカードのよる収受が当たり前なので、そういう面では紙の切符にはこだわらないので、SuicaやICOCAでの青春18が研究、開発されてもいいのではないでしょうか。顔認証で改札が通れるぐらいの技術が進んでいるのに、運賃の分配ができないというのはおかしい話です。少々面倒でもやるべきサービスは残してもいいと思います。それが接客業、サービスというものです。そもそもルールがおかしいのでないかと思います。按分するにしてももっと各社が納得できるように話を詰めれば、WINWINの関係にできるのではと思うのです。
 これを書くと、鉄道マニアの方はしたり顔で、分配の難しさを詳しく反論してくる方がいるのですが、正直その程度のことは知っています。だいたいJR各社の境界など、一般のお客さんは知りません。県境でもまして国境でもないのです。で、解決できないほどの問題でもなく、やる気がないだけです。
 人気の切符や、人気の列車が会社間を超えて、お客様が喜んで旅をして自社エリアにきてくれる。できない理由、やりたくない理由を語って、旅行ファンをだますのではなく、JRは旅の原点を忘れているのではないかと思うのです。

花粉症に定年はない

 今年は花粉症デビューした人が多いと言われ,花粉に飛散が例年より多いそうです。
 私はもう花粉症デビューして30年以上で、そろそろ定年か引退したいのですが、ここ数年マシだったのが今年は久々に酷い症状です。
 そもそも花粉症は高齢になるとなくなると聞いていました。
 「年齢を重ねることで免疫系が衰え、ガンなどの自己免疫疾患が増えることは知られていますが、花粉症も同様に、年齢を重ねた体が花粉の抗原を“異物”と認識する能力が衰えることで、アレルギー感作が起きにくくなると考えられます」
 と言われる説です。

 60過ぎて花粉症というのは、免疫が元気な証拠でしょうか。でも喜んではいられません。アレルギー体質というのがそもそも健康で長生きにはほど遠い身体なのです。ストレスや食生活でしょうか、若い頃から今まで積み重なった悪弊のツケは、そうそう挽回できません。
 どうしても抗アレルギーの対症療法となる薬に頼らざるを得ないので、それはそれで免疫力を弱め他の疾患にかかりやすくなります。本来、鼻水、くしゃみなどで外に悪い物を出すという免疫機能を弱めるのですから、うまく使わないと危険なのは素人でもわかるところです。
 まず、できるだけ花粉を浴びない、マスクや帽子、眼鏡なども使います。なるべく顔を洗い。手や目、鼻も清潔にします。万が一にも目をこすったりしないことです。
 ひどくなると、薬も効きにくいですから、浴びる花粉の量は少ないに越したことはないのです。
 対象療法の域は出ませんが、目や鼻に効くツボ押しは副作用はなく、少し時間をかけると効果的です。目のかゆみは左右の眉毛の鼻筋よりの端っこの眉より少し下を優しく抑えます。鼻には親指と人差し指の付け根の間、ここは3分ずつぐらいやるとかなり効果があります。

 気休めというか、気を紛らわす程度ですが、メントールなどののど飴、甜茶などもいいと思います。気を落ち着け、薬に少しでも依存をしない時間を作り、リラックスするとマシになります。パン食やインスタント食品、ファストフードなどを少し我慢して、根菜や葉野菜など和食に目を向けるのです。後はねばねばの、納豆やキムチ、ヨーグルトも腸内環境を整えてくれます。私は本当にひどい時代よりは、乳酸菌飲料で、腸内環境を改善しずいぶんよくなりました。それでも、ストレスやら、朝のパン食や昼の勤務先でのかけこみのランチは避けられないので、今年の花粉パワーには勝ち切れませんでした。
 好事例というほどではないですが、多くの花粉症の方、頑張って乗り切ってください。

日本では女性総理の芽すらないのか

 元参議院議長の扇千景さんが亡くなっておられた。女性の三権の長、司法中枢の魁になると言われた方です。
 しかし、行政のトップ総理大臣にはあれから何十年でもまだまだ女性がという時代にはなっていません。
 ガーシー議員の懲罰問題も騒がれましたが、このところの国会を見てると高市早苗大臣が総務大臣時代の放送法に関する行政文書の捏造かどうとかの件で袋叩き状態です。総務官僚を巻き込んでのスキャンダルで、早くも次期総裁選の目は無くなったと言われています。
 保守層中心に日本初の女性総理とも言われかけていただけに、安倍元総理が亡くなって高市さんを支える人がいなくなってその凋落は無残なものです。元々選挙では二度落選するなどやや基盤も弱いところで、これだけ叩かれると浮上は難しいところです。
 かと言って、同じ総裁選に出た野田聖子元少子担当大臣も、夫のスキャンダルもあり派閥にも入っていない体たらくでは到底総理は無理です。
 女性に限らず日本の総理大臣になるのは、どうも大変なようです。総裁候補と言われている間の方が、言動も自由で元気に見えます。いろいろバランスを取り、影の大物に根回しをして気配りをしないとできない、どこが最高権力者かわからない始末です。
 スキャンダルに殺されているのかというと、最後にはマスコミや野党の追及ということになりますが、それらを焚きつけているのは、明らかに党内ですから面白いというかややこしいのです。
 ドラマや映画にはたまに女性総理も描かれるのですが、日本の政治には向かないのでしょうか。
 女性が総理になれないのは自民党だからでしょうか、しかし他の党からというとさらに可能性は低いですね。小池さんや蓮舫さんなどには間違っても無理ですし、他を見渡してもあと20年くらいは芽も見えない感じです。

 扇千景さんが、議長で裁定している時、男性議員からとんでもないセクハラ野次が飛んだことも記憶しています。飛ばしたのが与党や野党かはわかりませんが、今なら一発アウトの野次ですがそれだけ日本の国会議員のレベルが低いということでしょう。
 評論家とか経営には女性もだいぶ進出してはいますが、まだまだのようです。これまたスキャンダルにまみれた三浦瑠偉さんなどを見ていると、本人ももちろん、それを取り巻く男性のルッキズム含めて日本社会の女性幹部登用、上位職進出の底が浅いように見えます。