追悼1999年のヒロイン その鉄道ロケ地

 NHK連続テレビ小説「すずらん」(1999年前期)のヒロインを務めた女優・遠野なぎこさん(45歳)が亡くなっていたそうです。それほど、詳しくは知らないのですが、自死ではないけれど、孤独死に近いのか、事故死のような情報でした。
 当時の朝ドラは若手の登竜門で、今ほど売れたスターをヒロインにして、放送中からCMにわんさか出たり、民放ドラマや映画にすぐに出まくるわけではない感じで、放映後もオファーが少なく、地味に終わる方も多かったのです。
 どうも、この方は母親含め、本人も男運が悪いのか何度も何度も苗字を変えたという逸話も伝わります。
 そんな彼女ですが、清楚な顔立ちと、北海道の駅、鉄道を舞台にした作品は、今残る映像で見てもなかなか美しいものですし、SLや駅や鉄道の好きな人にも感慨深い作品です。

 留萌本線恵比島駅(えびしまえき)が、ドラマの中で明日萌駅(あしもいえき)として登場しました。ドラマの撮影のため昭和初期の駅舎を再現し、現在もそのまま駅舎として使用、駅舎には「明日萌駅」という表示も残されているのです。

 ちょっと重い感じのドラマで、「母を訪ねて」という感じは、近年の広瀬すずや、永野芽以、橋本環奈とかのドラマとはも、色合いそのものが違いました。セットやロケは、けっこうよく作っていた感じがしました。
 物語の設定上の時代もですが、まだリアルタイムでも鉄道がそれなりに重要な交通機関で、赤字で廃止されるのが寂しがられた感じです。
 そして、奇しくも同年に、映画で「鉄道員(ぽっぽや)」というのも上映されました。浅田次郎の原作で高倉健が主役の不器用な壮年の運転手を演じていて、当時トップクラスの人気女優広末涼子も出演しており、やはり北海道の実在駅を、ロケに使っていました。こちらは南富良野町に実在する根室本線の幾寅駅が、廃線が決まったローカル線の「幌舞駅」として撮影されており、駅にはロケ地巡りの人を迎える展示コーナーもあります。25年前のロケをしっかり刻んで残している駅や街の関係者にも感謝したいところです。

 この映画は、本当に健さんもいいですし、鉄道好きでもそうでなくても、楽しめます。残念ながら、こちらのヒロイン広末さんも、俳優として再起できるのか厳しいところです。40歳を超えると、若さと美貌でイケイケだった時代が忘れられない人は難しくなるような気がします。

 
 鉄道の古き良き時代を演じたヒロインの哀惜をこめ、遠野さんのご冥福を祈ります。

 

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