二人芝居?江戸時代の長屋に思い馳せる怪作

 ロケに参加できなかった映画ですが、タイミングがあったので突然、劇場鑑賞。

 平日マチネはさすがにガラガラの入り。地味だけど、でも良い映画でした。

 葛飾北斎の娘であり、弟子にあたる葛飾応為の物語です。

 北斎も登場する大河ドラマ、べらぼうの蔦屋重三郎と時代は被りますが、馴染みのない時代、地味な人物の生涯を描くので興行的には難しいのでしょう。

 葛飾応為、歴史上は長澤まさみのような美人ではなく、むしろ醜女という史実もあるようです。

 しかし、煙管を咥えた奔放な性格は適役と言えます。

 何といっても、50歳くらいから91歳までの北斎を演じた永瀬正敏の怪演ぶりが光りました。

 富士山はじめ美しいロケーションも良いです。

 ほとんど二人中心の芝居でした。何度も転居を重ね、描くこと、生きることを問い詰める北斎の姿と、それに付き合って突っ込む応為、なかなか深く生きるという問題を深掘りしています。

 魂を削ってというのか、何かが乗り移って、描かれたような画が江戸時代にもいて、後世に問いかけていることがまた何とも言えない奇縁です。

 

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