中国に規模も技術も大差開けられ、有事どころではない

 台湾有事の高市総理発言が勇ましいと、一部元気づいた右翼は戦争も辞さず、中国との観光や貿易なども断絶でいいと威勢のいいことを言っています。さすがに、それはちょっと行き過ぎ、足元が見えていません。

 確かに、防衛や同盟は必要ですが、中国の現在の国力を考えれば、アメリカの様子見もしながら、中国とは喧嘩せず上手くやっていくしかないのです。

 そこそこの年齢の方で、中国アンチの方は、どうしてもメイド・イン・チャイナ劣悪バイアスにかかっています。日清戦争同様、日本の自衛隊は精鋭だから少数でもいざとなれば勝てるとさえ思っている人もいます。

 そこまでいかなくても、大きくなり、技術も進んだ中国の経済力の規模や発展がイメージできていないのは困りものです。

 大学の世界ランキングでも、もう十数年、日本の国立大学よりも、いろいろな観点で優れた評価をされ、学生を輩出している大学が沢山あります。

 単に中国語が英語に似て文法が理解されやすいとかのレベルではなく、国家が教育、学術にかける予算が違いすぎるのです。

 軍事も経済もその差は大きくなっています。

 実際に通信や交通を取ってもその進化の差は歴然です。クルマの業界でもEVの売上シェアでもそうですが、自動運転の技術もどんどん進んでおり、ライドシェアがタクシー業界や役所の反対で進まない国との開きは増すばかりです。

 私の好きな鉄道においても、中国が新幹線技術をパクったとか、事故を揉み消したと、あれこれ言ってる間に、莫大な国家予算を投じて新幹線網を4万キロに延ばしています。これは新幹線がたった3300キロの日本の10倍以上で、日本中のJRを合わせた2倍以上の距離を新幹線より速い最高速度380キロメートルの高速鉄道が走ってるのです。

 乗り心地や、騒音、定時制、安全性と日本の優れた面はあるとは言え、それは日本が宣伝する立ち位置でのスペックです。日本の新幹線はたった100キロか200キロちょっとで未成のままの北陸新幹線や西九州新幹線がなかなかできない、リニアもできないまんまです。できるのは30年先とさえ言われます。

 事故は少ないと言っても、料金が高く、工事費や工期が何十倍もかかればクォリティとしては当たり前に求められるレベルです。海外に売って出るには、最高速度や安全性はもちろん、工事費やその後のメンテナンス費用も競争できるレベルでないと無理です。

 リニアや北陸新幹線が苦労してできた頃には、空飛ぶ車とか別のモビリティができて無用の長物になっていそうな鈍足ぶりです。

 20年もかかれば中国は日本中の鉄道のキロ数を新幹線にするほどの進化を遂げた、権力があり独裁の政治体制だからと、批判はあれども、喧嘩して簡単に勝てる相手ではありません。

 だから付き合いたくなく思っても、残念ながらこの国はすぐ近隣にいる訳です。

 日本は喧嘩してる場合ではなく、しっかりと共存し、技術を蓄え経済で負けないことです。

 自動運転のところでも書きましたが、新幹線でも、コメでも、医療、その他どの業界でも、体制の既得権益だとか、地元やらの利害で遅々として進まない。

 どこの業界も、役所が悪絡みして、既得権者が反対して、改革が進まないし、価格が下がらず、消費者が損を食うだけでなく、もはや国の仕組みとして一党独裁の中国に遅れてるんだという自覚もない。

 保守や右翼が中国に勝ちたいというなら、日本を改革して経済力で打ち勝つようにしろと強く言いたいほどの日本の体たらくです。

 こういう論調を目にすると、中国寄りとか、体制批判めいていると嫌う人がいますが、国を愛するからこそ、中国なんぞに負けて欲しくないわけです。

 新幹線の優れた技術を究めた国だからこそ、次のモビリティや産業、文化の主導権を日本の叡智で取って欲しいのです。

 

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