
上川隆也と吉谷彩子主演でテレビ東京系でドラマになりました。中之島界隈など大阪ロケもあり、楽しんで見てました。
社会派テーマで、法曹界の人物が主人公というパターンの多い中山七里の真骨頂ともいうべき作品。
リアルな観点からだと、中山七里は天才とか悪の描き方がステレオタイプです。そこまでに至った人生も描かれますが、それはあり得ないなあとは思いますが、そこはフィクション。
最近読んだ「氏家」 シリーズの天才ゲーム作家も典型的な感じで、社会で成功する人は孤高すぎるのはさすがにないのにとは思いました。
とはいえテーマはタブーすれすれをはらみ秀逸です。
[ネタバレあり]
森友学園問題のような公有地払い下げ疑惑、就職氷河期世代の社会への復讐、犯罪被害者遺族の問題、テーマはなかなか思いですが、検察庁テロなどとともにドラマも小説はテンポよく進めます。
原作を端折りながら小気味良いドラマに仕上げています。
今クールは、とくに主演俳優の世代交代というか小物化も指摘されています。
しかし、「視聴率取れる」と無理くり押し込まれた名前の通った俳優でも、脚本が悪かったり、過密スケジュールで役作りもできないで残念なドラマも多い中、テレビ東京は地道に作り込んでる感じです。
吉谷彩子さんは、子役からCM脇役と長い芸歴ながら、主演はめったにない33歳中堅の俳優さん。
お芝居を作っていくのは人気だけではないというのがわかるドラマでした。
NHKの朝ドラや大河、スペシャルドラマ、民放の日曜劇場、月9などでも戦争や社会問題取り上げても、忖度があったり、思い込みが強すぎて、お金をかける割にはハンパな仕上がりが多い印象です。
俳優が個人の人気を積み上げて視聴率が取れる時代ではないのです。
