高校古典、故事成句を懐かしく復習

「伊賀の影丸」や「仮面の忍者赤影」「鉄人28号」「ジャイアントロボ」などSFや忍者の漫画で知られる横山光輝さんは、歴史物の漫画もたくさん書いておられます。

「三国志」や「史記」「水滸伝」「項羽と劉邦」などの中国の古典の超大作も、抄訳しながら読みやすく著しておられます。それでも三国志は60巻にも渡る大作ですし、史記も15巻に及んでいます。

 史記は歴史家、司馬遷による伝説の五帝の時代から、始皇帝や項羽と劉邦の物語を含む前漢の武帝まで2000年もの間、三国志の前の時代の通史です。

 個人のエピソードを重ねるように、重大な歴史を描いています。

 中国の歴史、覇権をめぐる抗争がいかに昔からあり、現代に繋がる戦略や人事の教訓のような故事成句が、この時期にできていることに驚きます。

 横山光輝さんの取材や勉強、表現力や想像力にも頭が下がります。もちろん、専門家に言わせれば、細かい間違いなどはあるでしょうが、読者を引き込む力技に感服します。

 高校古典ぐらいで、久しく目にしなかった漢文の詩や故事成句が懐かしく甦ります。

「刎頸の交わり、臥薪嘗胆、背水の陣、四面楚歌、桃李物言わざれど下自ら渓をなす、完璧、虞美人草、先んずれば人を制す」等など、日本人の心に刻まれた数限りない言葉を生んだエピソードが描かれます。現代でもときおり使われる言葉が思い返されます。

 残虐や、卑劣な場面やセクシーな場面もありますが、横山光輝さんの絵は比較的そこはさらりと淡泊に描かれ、読者の想像に委ねてくれます。

 なかなか、読み応えある大作、電子書籍で手軽に読めます。

 

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