鉄道好きではありますが、子供の頃は電車以上に虫を追いかけ、昆虫採集も好きでした。
50代になり、蝶の自然観察のボランティアがあることを知り、個体調査の合宿に参加してひたすら蝶を追いかけたこともあります。
メカニカルな鉄道と、ネーチャーな昆虫、相反するような嗜好ですが、男の子には多いのではと思います。
蝶はイモムシが蛹になり、一度身体が溶けて全く違う成虫の蝶に変身する完全変態の昆虫です。
イモムシ仕様から蝶やカブトムシのように、幼虫と成虫が全く違う形になるのが完全変態と言います。
まさひメタモルフォーゼ!
これに対し、蛹の状態を経ず、バッタやコオロギ、ゴキブリのように親に似た幼生が脱皮をして大きくなっていくのが不完全変態の昆虫です。進化としては、完全変態が後のようですが、不完全変態の昆虫もしぶとい種族が多いです。
完全変態の昆虫は何だか似ても似つかない大人になるのが、不思議に思いました。子供の頃、地を這うイモムシや毛虫が、翅を広げて空を翔ぶのが信じられませんでした。
動き方や、食べるものも全く違うのですから凄いです。人間も大人になると大きく変わる人はいますが、幼少の面影なく、ここまで変わる人はいないでしょう。
そんな、昆虫好きの少年だった私は、大学を卒業すると、就職することになり、大手企業なら将来も安心だと考えて、就職して化粧品会社のサラリーマンになりました。
当時は今よりも、転職など難しく、新卒で就職すれば家業などの腰掛けでない限り、ほぼ一生その会社を長く勤め上げるのが当たり前でした。
多少は面白い面もありますが、大概は面白くもない仕事も多く、いつか蝶のように変態したいと考えていました。
そう思いながら、会社も吸収合併され、親会社ができ体制の混乱はあり、パソコンが普及してデジタル化など仕事のやり方は多少変わったものの大筋は同じ、不完全変態でした。
定年までは意地でも勤めて、それなりの退職金と年金は約束されました。
しかし、一つの勤め先の価値観、経験で一生を終わるのはもったいなく感じて、まるで経験のない仕事をしたくて、遮二無二求職活動をしました。
公務員としての、地方自治体、年金事務所、裁判所、労働局とそれぞれ全く違う仕事に取り組み、今また、ITベンチャー企業で初経験の仕事をしています。
ついこないだまで役所の窓口で審査や相談をしたり、事務をしていて、切り替えてベンチャー企業で外国人の上司の下で働いています。
子供の頃の昆虫並の変態の夢が一部かなえられたような喜びもあります。
経験のない仕事を一兵卒として、若い人やよくわからない外国人に使われるのは大変だと思われるかもしれませんが、映画や演劇で新しい役、幅広い役を与えられれるような、変身、変態の快感というのはありま
新しい知識や技能が教えてもらえ、生きるモチベーションが上がる気がします。
還暦過ぎても、虫かごと網を持って蝶を追いかけるような子供心を持つのも悪くないです。