65歳での年度を終え、つかの間の春休み、青春18切符5日間用を使い鉄旅に出ました。ローカル鉄道、廃線ウォーク好きの乗り鉄です。
【乗った路線】今回の目的は「天竜浜名湖鉄道」(天竜二股近辺の廃線跡)「宇都宮ライトレール」「両毛線」「信越線」(碓氷峠バス、しなの鉄道経由)「小海線」といったところでした。
自宅にある京都の最寄二条駅から嵯峨野線で京都駅、琵琶湖線と呼ばれるゾーンからひたすら東海道本線を東に、J西とJ東海の快速、普通と乗り継ぎ新所原、東日本の熱海から東京上野ライン」で宇都宮まで乗りとおし、小山まで戻って、高崎、横川でバス、軽井沢、小諸、佐久平、小淵沢、塩尻、中津川と帰りは中央線をひたすら戻りです。
桜は北関東、信州では早かったですが、海、雪山、清流と車窓も見どころ満載です。
【青春18切符】多人数使用が不可となり、3日もしくは5日の連続使用に限るようになり、自動改札は使えるようになり気ままな旅がしたい人からは改悪とディスられる青春18切符改定後の初使用でした。夜行の普通列車がなくなり、青春18切符も確かに難しい局面が続いていたのですが、しっかり計画すればなかなか楽しめました。
乗り鉄でないと苦行と感じる行程かもしれませんが、適度に身体を動かし、意識して階段移動など運動を心がけていきました。春休みとは言え平日なので、座れなかったのは帰りの名古屋~尾張一宮の区間のみで、行きの東海道はほぼクロスシートでトイレに近い車両を抑えました。このあたりのリサーチ、準備も奏功しました。天候が悪く寒いのもあり、長い行程を考えると天浜線二股駅で、光明鉄道跡を少し散策したものの、未成線の佐久間線は行けず、碓氷峠の廃線区間も時間の都合でほんの少しだけしか歩けませんでした。
連続使用となると、やはり泊まりとなり、①宿泊代が嵩むのと、②休みがとれないというのが改悪を嘆く方の主なポイントではと思います。あと、③多人数使用や④金券ショップでバラの売り買いができないとかも聞きます。
もちろん、①ですが日帰りばかりで連続使用はできます。私もそうでしたが、土日に何週かに分けてというのができないのです。②はまあ泊まればしかたのないところです。比較的リーズナブルなところを探しましょう。休みも宿泊代も、海外旅行する人は確実にクリアしないといけない問題です。
多人数使用に関しては以前も、同一駅から同一行動でしたし5枚券オンリーの発売で使い勝手はそう良くなかったと思います。
今回も高齢者のキッパーのグループ見かけました。3日分を人数分買えば集合解散はわりと自由で日帰りや1泊できるのではとも思います。私はやはり、マニアックな行程の一人旅が好きなのでとくに一人使用限定に何の問題も感じません。
金券ショップに関しては以前にもブログで書いていますが、純粋な青春18キッパーが金券ショップを使うこと自体個人的には反対でした。
この下車印でもわかるように切符そのものを自分でJRから買い、愛着を込めて残すのもこの切符の楽しみそのものだという考えです。
【車両】JR3社を乗りとおすと車両の違いに会社の個性が出ています。私鉄競合で一世を風靡した西日本ですが今の223系とかは座席のカバーもくすみやすく、東海の313系の明るいオレンジと青に比べると暗い感じです。編成の車両数は少ないですが、東海は新幹線で儲かっているのをかつてはロングシートオンリーの苦行エリアだった静岡県にもクロスシート車も入り快適でした。東日本はグリーン車2両含めた堂々の15両編成E231系ですが、普通車のシートは長く座るには堅いです。15両で大混雑する首都圏ですからしょうがないのでしょう。東日本ローカルの211系はいかにも古い感じでした。このあたりは東海が儲かっているので、ローカルにお金やメンテの余裕はあるのがわかります。
その他の新型。宇都宮のライトラインは急坂も登るパワーがありますが、靜かです。小海線の蓄電池を使ったハイブリット車、E200系も静かでした。その翌日キハ110系のうるさいことです。
【トラブル】大きなトラブル、乗り間違いはなかったのですが、2つのミスをしてます。そのキハ110系で小淵沢に着いて10分ほどの乗り換え待ちでした。トイレと下車印などをしてホームの待合室にいると、折り返し待機のそのディーゼル音がうるさく、3両編成の電車は待合室からは遠い位置に停まるのに気づかず、乗り遅れてしまい、次の電車まで1時間待ちました。首都圏では15両とかの感覚なので、まさかそんな端っこに3両と思わず、「ありゃ」と気付くと時すでに遅しでした。
もう一つ、財布や切符、メガネ、スマホ、帽子などの忘れ物はよくやるので注意してたのですが、高崎の駅の券売機前でカバンを整理していた時、薬を入れていたポーチを忘れてしまいました。常備薬や花粉症の薬などがぎっしり入っていたもので少しショックですが、横川駅で気づいたときには戻っても時間もないのと、返る保証もないので諦めました、幸い花粉症の症状はマシで、結局大垣まで駅前での調達はできずでしたが、何とかなりました。
【ホテル・食事】宿泊代は、それぞれ個人の懐と目的にもよるでしょうが、予約サイトで安めのものを探しました。いろんなサイトがあり、最安といっても条件、クーポンやポイントもあるのでよく比べることです。基本ビジネスでしたが、佐久平のホテルはシングルですが、健康ランドが併設で大浴場、サウナも入り放題で良かったです。
宿泊代自体は、あとはトイレやバスが共用でもいいと言う人はゲストハウスやカプセルです。私は落ち着かないので、むしろ夕食で節約してました。朝はバイキングなどでがっつり行き、昼に名物的なグルメや駅弁を遅めに食べ、夜は簡素に行きました。浜松でウナギ、宇都宮の餃子、信州そばなどは最低抑えましたが、コンビニですます節約もありです。
私自身、夜行も無くなった昨今、1泊程度と日帰り中心でバラバラに使っていました。今回5日連続用で計画して旅立ち、むしろ楽しめました。最近の青春18はいつの間にかマンネリになっていて、毎回通る近場の線区が時間的に比率が多く、初めて行く線区に割合が時間の関係で短く、混雑もあり、マンネリにもなっていて、苦行に近くなっていたのです。遠くに行く旅本来の目的や楽しみを今回の改定で思い出させてくれて良かったと感じています。
普通電車で、一駅一駅に停まるとそれぞれの駅に乗降客がいて、そこに集落があり、文化、歴史があるのです。普通といえども一駅間歩くとなると大変な難行、それこそ苦行です。それでも昔は一生にうちにお伊勢参りの旅ができれば庶民の最高の娯楽だったことを思うと、鈍行でも座れてトイレ付なのですから贅沢なものです。
やはり、旅は普段のモヤモヤした気持ちを晴らしてくれます。いいものです。
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